最多勝右腕ら7選手が戦力外&引退 ダル、マー世代の谷間“1987年世代”の現在地

戦力外通告を受けた中日・平田良介(左)と巨人・山口俊【写真:荒川祐史】
戦力外通告を受けた中日・平田良介(左)と巨人・山口俊【写真:荒川祐史】

巨人・山口、中日・平田らが戦力外

 2022年も秋季キャンプが終わり、いよいよオフに突入する。シーズン終了後には、今季も数多くの選手が岐路に立たされた中で、7選手が戦力外、引退となったのが1987年世代の選手たち。1学年上は楽天から中日に移籍した涌井秀章投手、パドレスのダルビッシュ有投手ら。1学年下は楽天の田中将大投手やソフトバンクの柳田悠岐外野手、巨人の坂本勇人内野手らに挟まれ“谷間の世代”と呼ばれる学年でもある。

 今オフの1987年世代は巨人・山口俊投手、中日・平田良介外野手、楽天・福井優也投手、オリックスの松井雅人捕手、海田智行投手が戦力外通告を受け、西武・十亀剣投手とロッテ・田中靖洋投手が現役引退を決断している。

 この世代で最も多く勝ち星を挙げているのは山口で、日米通算68勝。1学年上はダルビッシュが同188勝、1学年下は田中将で同190勝。もう1学年下でも菅野智之投手(巨人)の117勝となっており、1987年世代には球界を代表するようなエースがいなかったと言える。野手ではオリックス・T-岡田外野手が2010年に本塁打王、ロッテ・角中勝也外野手が2012、16年と2度の首位打者に輝いているが、近年は低迷しているのが現状だ。

 この世代が高校3年生だった2005年は、春の選抜では十亀と当時2年の堂上直倫内野手(現中日)擁する愛工大名電(愛知)が優勝。準優勝した神村学園(鹿児島)のエース野上亮磨投手は、昨年巨人で現役を引退している。夏の甲子園では、2年生の田中将大がいた駒大苫小牧が優勝した。この世代で、平田とともに目玉として注目され、大阪桐蔭を夏4強に導いたエース左腕・辻内崇伸投手は、巨人にドラフト1位で入団も、1軍登板のないまま2013年に引退している。

 まだ引退せずNPBのチームに在籍しているのは、中日・祖父江大輔投手、ヤクルトの川端慎吾内野手と荒木貴裕内野手、DeNA・大和内野手、オリックスの安達了一内野手とT-岡田、ロッテ・角中、楽天の銀次内野手と炭谷銀仁朗捕手ら9人。戦力外となった選手たちの多くは現役続行を希望しているが、“再就職先”が発表された選手はいない。1987年世代の約半数が、岐路に立たされたオフとなった。

(Full-Count編集部)

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