殻破り切れぬ東西の“ロマン砲”、大出世の韋駄天 昨年ファーム表彰選手の明暗

阪神・小野寺暖、ソフトバンク・リチャード、ロッテ・高部瑛斗【写真:荒川祐史、藤浦一都】
阪神・小野寺暖、ソフトバンク・リチャード、ロッテ・高部瑛斗【写真:荒川祐史、藤浦一都】

昨年2軍3冠の阪神・村上は今季も2冠ながら1軍登板機会はなかった

「NPB AWARDS 2022 supported by リポビタンD」が25日に行われ、ファーム表彰式では、各タイトル獲得者や優秀選手賞など各賞が表彰された。表彰選手は来季の飛躍が期待されるが、昨年ファームでタイトルや賞を受賞した今季成績はどうだったのだろうか。

“大出世”を遂げたのはロッテの高部瑛斗外野手だろう。昨季のイースタン盗塁王は今季1軍で盗塁王を獲得し、ゴールデングラブ賞も受賞した。昨年19発で2軍本塁打王になった日本ハム・清宮幸太郎内野手は今季初の規定打席に到達し、18本塁打。1年目の昨年、優秀選手賞を受賞したヤクルト・内山壮真捕手は今季、1軍で74試合に出場した。

 昨季イースタンで勝率第1位になった西武・本田圭佑投手は今季45試合に登板。最多セーブだったロッテ小沼健太投手は今季開幕直前に支配下登録され21試合に登板した。ウエスタン・リーグで昨年盗塁王の阪神・島田海吏外野手は今季123試に合出場、21盗塁を記録。優秀選手賞に選出されたソフトバンク・柳町達外野手は3年目の今季107試合に出場、打率.277をマークした。

 一方で苦しんだ選手も。昨季本塁打と打点の2冠に輝いた西武の2020年ドラ1・渡部健人内野手は1軍出場なし。2軍では打率.184、10本塁打だった。昨季は優秀選手賞に輝き1軍でも34試合に出場した楽天・黒川史陽内野手は17試合出場にとどまった。最優秀賞防御率の日本ハム・生田目翼投手は1軍で2登板に終わった。

 ウエスタンで昨季本塁打&打点の2冠に輝いたソフトバンクのリチャード内野手は今季23試合、打率.159、3本塁打。昨年より成績を下げた。一方で2軍ではウエスタン記録の29本塁打と“敵なし”だ。阪神・村上頌樹投手は昨年の3冠に続き、今季も防御率と勝率のタイトルを手にしたが1軍では登板機会がなかった。“2軍の帝王”は来季こそ飛躍できるか。

 また、昨年首位打者&最高出塁率のタイトルを手にした阪神・小野寺暖外野手は今季打率.136、1本塁打と前年と横ばいの成績。昨季打点王の阪神・井上広大外野手も今季2試合出場にとどまった。

(Full-Count編集部)

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