巨人・大城は“過小評価”されてる? データ示す貢献…高すぎる阿部慎之助の“壁”
ベストナインでは、有効投票数299票中32票の支持しか得られず3位に沈んだ
巨人の正捕手として今季115試合に出場し、13本塁打を放った大城卓三捕手は過小評価されている? 24日に発表されたベストナインでは、有効投票数299票中32票の支持しか得られずに3位に沈んだ。一方で、セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータでは、各指標でリーグトップの数字を残している。具体的に検証していきたい。
打率.266、13本塁打、43打点はすべてセ・リーグのレギュラー捕手の中でトップの数字。セイバーメトリクスの指標での裏付けもある。打撃による得点貢献の平均比を示す「wRAA」は「6.2」で、ベストナインを受賞したヤクルトの中村悠平は「2.1」、他の4人はマイナスだった。これは大城が、同じ打席数を平均的な打者が打つ場合に比べて、チームの得点を6.2点増やしたと評価することができる。
マスク面では、捕手の守備による貢献を示す「catcher defense」で、中村の「2.2」、阪神・坂本誠志郎の「1.6」に次ぐ「0.9」だった。そして打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表すことでお馴染みの「WAR」では、捕手でリーグ1位、全体でも16位の「2.6」。同僚の岡本和真やDeNAの佐野恵太よりも上の数字を叩き出している。中村とベストナイン2位の中日・木下拓哉はともに「2.1」だった。
両リーグで見ても西武からオリックスに移籍した森友哉に次ぐ指標を残しながら、なかなか評価につながっていないのが現実だ。前任者の阿部慎之助(ヘッド兼バッテリーコーチ)が18年連続2桁本塁打を放つなど、打撃で圧倒的な成績を残していたのとどうしても比較してしまうが、大城も打撃、守備ともに成長を見せている。来季は文句なしの成績を残せるのか注目だ。
(Full-Count編集部)