2人がトレード、戦力外の3人が他球団へ 活況の遊撃手市場…“解体”の中日は大丈夫か

元中日・三ツ俣大樹、京田陽太、元日本ハム・上野響平(左から)【写真:荒川祐史】
元中日・三ツ俣大樹、京田陽太、元日本ハム・上野響平(左から)【写真:荒川祐史】

戦力外の三ツ俣は燕、上野はオリ育成、西巻はDeNA育成で契約した

 西武は今オフ、外崎修汰内野手、源田壮亮内野手と大型契約を結んだ。今季ゴールデングラブ賞を受賞した二遊間コンビの長期残留はチームにとって朗報だ。このオフに戦力外となった選手の中では、遊撃をこなせる選手が他球団と契約する例も目立つ。内野の要である遊撃の“優位性”が象徴されていると言えるだろう。

 中日を戦力外になった三ツ俣大樹はヤクルトに入団。今季は58試合中、41試合に遊撃で出場した。日本ハムを戦力外になった上野響平は育成でオリックス、ロッテを戦力外になった西巻賢二は育成でDeNAに。ともに守備力に定評ある選手だ。また、日本ハムは今季遊撃で18試合に出場した山田遥楓を西武との交換トレードで獲得した。

 守備の要である遊撃をこなせる選手は希少性が高い。ヤクルトは3年目の長岡秀樹がゴールデングラブ賞を受賞する活躍を見せたが、続くのは西浦直亨の5試合だった。三ツ俣加入は不測の事態を見込んだリスクマネジメントだろう。

 オリックスでは同じく3年目の紅林弘太郎が君臨するが、セイバーメトリクスの指標で分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、守備全般での貢献を示す「UZR」は-11.0と低い。まだ21歳と若い上野の加入は他選手の刺激にもなりそうだ。

 DeNAは今季、大和が81試合、森敬斗が50試合、柴田竜拓が47試合に出場したが、交換トレードで中日から京田陽太を招き入れた上に、遊撃以外のポジションもこなせるユーティリティの西巻を加えた。遊撃強化に念には念を入れているのが伺える。

 この観点から見ると、不安を覚えるのはやはり、京田の他に、主に二塁を担った阿部寿樹を放出し、三ツ俣を戦力外にした中日だろうか。今季は2年目19歳の土田龍空が遊撃ではチーム最多の59試合に出場したが、41試合の三ツ俣、40試合の京田が去った。この3人に続くのが溝脇隼人で21試合だった。ドラフト6位で背番号「2」を着ける田中幹也(亜大)、万能内野手という触れ込みの新外国人、オルランド・カリステらも候補に上がってくるだろうが未知数な要素は否めない。立浪和義監督はどのような手を打ってくるだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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