「他の投手と違う」キャリアハイの年でも19打数無安打…鳥谷敬氏が最も苦手だった左腕

野球教室を開催した阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬氏【写真:上野明洸】
野球教室を開催した阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬氏【写真:上野明洸】

井口資仁氏とともに野球教室に参加、子どもたちの質問に回答

 今季までロッテの監督を務めた井口資仁氏と、阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬氏が3日、井口氏の地元である西東京市の早大・安部球場で野球教室を開催。同市の軟式野球連盟少年部所属の11チームから、6年生計77人が参加した。野球教室終盤に設けられた質問コーナーで「苦手だった投手」を問われた鳥谷氏は、ソフトバンク、巨人でプレーした杉内俊哉氏と大谷翔平投手の名前を挙げた。

 打率3割を3度記録した巧打者の鳥谷氏だが、奪三振王に3度輝いた左腕を「全く打てなかった」と振り返る。「タイミングが合わなくて、他の投手と球の出どころが違う。杉内さんを打とうとして僕のタイミングを変えて、他の投手を打てなくなるのが嫌だったので、打てないまま終わりました」。2014年にはキャリアハイの打率.313をマークしながらも、杉内氏(当時巨人)に対しては公式戦で19打数無安打と“カモ”にされていた。

“球持ちが良い”と言われる独特なフォームに苦戦した。「真っすぐにしても変化球にしても合わなかった。足を着いてから投球するので、投手の着地と同時に足を下ろす自分とテンポがズレる。それがずっと合わなかった」と首を捻った。

 もう1人名前を挙げたのが大谷だ。日本ハム在籍時に数度対戦。2014年のオールスター第2戦(甲子園)で、当時日本選手最速となった162キロを打席で体感したが、脅威を感じたのは変化球。「真っすぐも速いですけど、スライダーとスプリット、これは絶対打てないなと思いました。変化球は見逃して真っすぐだけ打つという形でやってきた。変化球は凄かったですね」と海の向こうで活躍する右腕のボールを回顧した。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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