イチロー氏が高校球児に説いた“成功”の秘訣 「どの世界でも人を引っ張っていける」
中澤主将「教わったことを全部吸収して、積み重ねていく」
マリナーズのイチロー氏(会長付特別補佐兼インストラクター)が3、4の両日、静岡県立富士高をサプライズで訪れ、野球部員たちを指導した。最終日のこの日は計50分で449本のノックを選手に熱血ぶり。終了後には、壁にぶち当たったとしても「逃げずに立ち向かっていった」と自身の経験談を披露。「自分に対していつも厳しくあってほしい」とメッセージを送った。
ノック終了後、イチロー氏が“最後の言葉”を富士高ナインに送った。「今、その感じ、昨日の最初と全然、違う。みんなで励まして、チームの感じがするでしょ。壁に立ち向かっていけるように、今日のこの感覚を忘れないで」。
次に選手から「努力をして壁に向かっていく時、原動力は」と問われ、ボルテージが上がった。「野球は好きなものだから。壁がきたらそれから逃げようとしなかったし、立ち向かっていった。負けたこともいっぱいあるけど」と語る。そして、好きではないことに立ち向かわなければいけない時でも「自分が選択したもののはずだから、自分の決断に責任を持って、向かって行く」と説いた。
さらに決断を自分ですることで「そこに責任を持てる」とも。続けて「周りって自分には寛容だけど、人には厳しい」とし、「みんな、自分に対して厳しくあってほしい。そうすれば、将来どの世界に行っても人を引っ張っていける人間になれると思います。みんな、そこを目指してほしい。期待しています。よく頑張りました」と締めた。
夢のような2日間を終えた富士高ナイン。中澤主将は「イチローさんから教わったことをチームで話し合って全部吸収して、一つ一つ積み重ねていって、来年の夏の結果はイチローさんの耳にも届くようにみんなで頑張っていきます」と決意を新たにした。
富士山をバックに記念撮影を終えると、部員全員のメッセージが書かれた色紙を手渡されたイチロー氏。「シアトルの宝物箱の中に入れます。一生、大事にします」と話し、球場を後にした。
(Full-Count編集部)