日ハム新球場 斎藤佑樹氏が感じた魅力と議論の必要性「野球の未来のために」
新球場のロッカールームなどベンチ裏に感動「ファイターズは素敵」
元日本ハム投手の斎藤佑樹氏が日本ハムの新球場への思いを語った。現役引退後、来年3月に開業する「エスコンフィールド北海道」を訪問。「すごい球場です。いろんな魅力はたくさんあります」と新球場の誕生を心待ちにした。
昨季まで現役選手だった斎藤氏。元選手として魅力を感じたのは、“ベンチ裏”の充実ぶりだ。ロッカールームやトレーニングルーム。細部にまでこだわった施設に感動を覚えたという。
「すごく充実していました。ビジネスとしてはファンの方々がたくさん来ていただくことを中心に考えると思いますが、ちゃんと選手たちが働く環境を大切にしてくれていると感じました。それが本当に嬉しかったです。現役選手に対して充実度を高めようとしているファイターズは素敵だなと思いました」
新球場は本塁からバックネットまでの距離が公認野球規則が定める距離に約3メートル足りないと指摘され、完成間近になって波紋が広がった。これを受け、新球場1年目の来季は現行のままとし、来オフ以降に改修する計画となった。野球の持つ魅力をダイレクトに伝えるならという意見や、賛否両論があるが……。斎藤氏は語った。
「僕も行ってみて、(観客席とグラウンドの)距離の近さはすごく感動しました。野球ファンの目線からだと、試合の迫力をより近くで体感できるのはとても嬉しいですよね。一方で、選手も審判の方も、はじめは慣れない距離感に戸惑うかもしれないです。今回のことがきっかけとなって、球場の仕様以外にもさまざまなルールに今一度目を向ける。野球の未来のために、野球を取り巻くガイドラインがどうあるべきなのかを議論すること。それは素晴らしいなと思いました」
メジャーの球場は日本の野球規則で定められた距離(60フィート)より短い球場がほとんどだ。どの球場も臨場感のある観戦を売りにしている。「いつか球場のルールもより皆さんに野球を楽しいと思ってもらうための良い仕掛けになっていけばいいなと思います」。現役引退後、球場を作ることを目標に掲げている斎藤氏。球界の発展へ願いを込めた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)