沢村賞&MVPでも届かず…引退右腕のむなしい“現役1位” 勝ち続けても叶わなかった悲願

引退を発表した日本ハム・金子千尋【写真:荒川祐史】
引退を発表した日本ハム・金子千尋【写真:荒川祐史】

金子千尋はオリ在籍14年間でAクラス2度…低迷期をエースとして支えた

 日本ハムの金子千尋投手が23日に記者会見を開き、今季限りで現役引退することを表明した。オリックス時代の2014年に沢村賞とリーグMVPに輝くなど申し分ない実績を誇るエースだが、リーグ優勝を経験することはなくユニホームを脱いだ。プロ18年間で通算130勝。リーグ優勝未経験の現役選手では最多の勝利数だった。

 2004年ドラフト自由枠でオリックス入り。プロ2年目で初勝利を挙げると、2008年から4年連続2桁勝利をあげた。2010年には17勝をマークするも、チームは5位と低迷。2014年にはソフトバンクと死闘を繰り広げながら、10月2日の直接対決に敗れて悲願まであと1歩届かなかった。金子がオリックスに在籍した14年間で、Aクラスはわずか2度。低迷期にエースとして奮闘した。オリックスは2021年に25年ぶりのリーグ優勝を果たし、今年2連覇を達成した。

 2019年に日本ハム移籍し同年8勝をあげた金子だが、北の大地でも4年間で頂点をつかめず。今後は日本ハムの特命コーチとして米国へ野球留学することも発表されており、指導者として優勝を目指すことになる。

 なお金子が引退し、優勝未経験選手の通算勝利数は、阪神の西勇輝投手(110勝)が最多となり、ロッテの唐川侑己投手(78勝)、石川歩投手(76勝)らが続く。唐川は2010年にリーグ3位からの日本一こそ経験しているが、来季念願の“初優勝”を手にする投手がいるのかにも注目だ。

(Full-Count編集部)

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