83年ぶり記録の“長距離砲”や元米ドラ1も… 鷹の「プロスペクト」TOP5は?

ソフトバンクのスチュワート・ジュニア(左)と野村勇【写真:藤浦一都】
ソフトバンクのスチュワート・ジュニア(左)と野村勇【写真:藤浦一都】

2軍で29本塁打を放ったリチャードは技術面は申し分なし、あとはメンタル

 2022年のソフトバンクは最終戦でリーグ優勝を逃し、最後の最後に涙したシーズンだった。2023年はリーグ優勝奪還が至上命令。オフには近藤健介外野手やロベルト・オスナ投手らを獲得するなど大型補強を敢行し、来季に向けて着々と戦力の整備を進めている。その一方で、注目の若手も多い。プロスペクトの「トップ5」を選出した。

 5位にはカーター・スチュワート・ジュニア投手を選んだ。元米ドラフト1位投手として鳴り物入りで入団したのが2019年。プロ未勝利のまま、はや4年が経過した。最速160キロの真っ直ぐや独特のカーブなど持っているボールは一級品。制球面や細かいクイックやフィールディングなどの課題がクリアされれば、1軍でも十分に通用する。6年契約の5年目となる来季こそ先発ローテに入ってきてもらいたい。

 4位は渡邉陸捕手だ。2022年はプロ初スタメンとなった試合で2打席連続本塁打の衝撃的な活躍を遂げた。バッティングの能力は申し分なく、課題はディフェンス面。2022年はウエスタン・リーグで7個の捕逸を記録しているように、1軍で捕手としての出場を増やすためには守備面の強化は必須。甲斐拓也捕手、嶺井博希捕手を脅かす存在となれるか。

 昨季ウエスタン・リーグ新記録となる29本塁打を放ったリチャード内野手を3位とした。2軍での成績が物語るようにバッティングの能力は申し分なし。小久保裕紀2軍監督も技術面に関しては太鼓判を押している。必要なのは1軍でも変わらずにパフォーマンスを発揮できるメンタル面。目先の結果に囚われず、ある程度、長い期間の猶予と打席を与えて余裕を持ってプレーさせれば、その才能は花開くかもしれない。

 2位は野村勇内野手、1位には正木智也外野手と2022年のルーキー2人を選んだ。83年ぶりに球団新人最多本塁打のタイ記録を作った野村勇は株式会社DELTA(https://1point02.jp/)の指標を参照すると、チームでトップの長打力(ISO)を誇る。正木はチームトップの四球率を誇り、出塁能力も高い。どちらも三振率の高さが際立つものの、それぞれにそれを補ってあまりあるだけの長所がある。是非とも起用し続けてもらいたい選手たちだ。

 このほかにも柳町達外野手(主力と考慮してランキングからは外した)や田上奏大投手、笠谷俊介投手ら楽しみな若手が豊富にいる。大補強によって分厚くなった戦力層の中で、こういった若手たちがどれだけポジションを奪えるか。若手の台頭が増えれば増えるほど、リーグ優勝に近づくことになるだろう。

【ランキング一覧】チーム屈指の強打者&好打者も…ソフトバンクでブレーク期待のTOP5

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