どうする近本ひとりに及ばぬ機動力…9番野手の奇策も? 広島開幕スタメン“最速予想”

広島・秋山翔吾(左)と西川龍馬【写真:荒川祐史】
広島・秋山翔吾(左)と西川龍馬【写真:荒川祐史】

チーム盗塁数は12球団ワースト…阪神・近本ひとりに及ばず

 球団OBの新井貴浩氏を新監督に迎えた新生・広島は、4年連続Bクラスからの巻き返しを狙う。新体制だけに、何かしら2022年とは違った色を出したいところだろう。とりわけ、増やしたいのは盗塁数だ。赤ヘルの伝統といえば、足技なのに、2022年は12球団最低の26。セ・リーグ盗塁王の阪神・近本光司の30にも及ばない数字だっただけに、いくらなんでも何とかしたいはず。それも踏まえて、現時点での2023年の開幕スタメンを予想してみたい。

 まず1番から3番は機動力が使える面々を揃える。野間峻祥、菊池涼介、西川龍馬。この3人は外せない。ただし、振り返れば、2022年の開幕スタメンも1番・西川、2番・菊池、3番・小園海斗だった。これでは人が変わっただけになってしまうので、もうひとつ、9番・小園を付け加える。ピッチャーを8番にすることで、9番からも相手が嫌がる足技を使える布陣になる。

 クリーンアップは3番・西川の後に、ライアン・マクブルームと坂倉将吾を置きたい。マクブルームは、来日2年目で、日本の野球にさらに順応しそう。打率.272、17本塁打、74打点だった1年目の数字をいずれも超える可能性を秘めている。坂倉は捕手に専念するとはいえ、やはり、その打撃力は中軸に欠かせない。開幕戦からのいきなりの爆発が期待される。

 カープ浮上の鍵になるかもしれないのが、新外国人のマット・デビッドソンだ。メジャー通算54本塁打の大砲候補で、2022年は3Aで86試合に出場し、打率.310、32本塁打の好成績を残しているが、外国人選手は数字だけでは計算できない。キャンプ、オープン戦で日本向きかどうかを見極める必要がある中、ここは、それなりの選手と想定して、6番にデンと構えてもらうことにした。もちろん、デビッドソンが機能すれば、打線の破壊力は増すことになる。

 これで1番から6番までは左、右、左、右、左、右のジグザグ打線。7番には左の秋山翔吾を推す。9番が左の小園なので、スタメン野手に左打者が5人となり、バランスが悪いため、巧打の上本崇司や若手の末包昇大の右打者の起用も考えられるが、メジャー帰りのベテランの卓越した技術は健在だし、代打に置くのはもったいないと結論づけた。そして8番の開幕投手は大瀬良大地。2022年10月に右肘を手術したが、開幕には間に合うとみられる森下暢仁も候補の中、やはりエースの意地にかけたい。

 2022年はチーム打率.257がリーグトップの一方で、併殺打112はリーグワーストだった赤ヘル打線。新井新監督がどんなチームに仕上げて、2023年シーズンの開幕戦に臨むのか。その手腕に注目も集まる。

(Full-Count編集部)

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