背水のドラ1、2軍で1勝の19歳が大化けも… 中日の「プロスペクト」1位は?
覚醒前夜の若手を独断で選出…“第2の岡林”は出てくるか
2022年の中日は、極度の貧打で最下位に沈んだものの、明るい兆しが見えたのも確かだった。立浪和義監督の“秘蔵っ子”として期待されていた岡林勇希外野手が、高卒3年目にしてブレーク。最多安打のタイトルを獲得した。迎えた2023年も、チームには覚醒前夜の若手がズラリ。プロスペクトの「トップ5」を“独断”で選出してみた。
5位は、高卒育成3年目を迎えた19歳の松木平優太投手。2022年は2軍で12試合に登板して1勝5敗、防御率4.89と結果は残せなかったが、春季キャンプには1軍・北谷組に入っていた“潜在能力枠”。2軍首脳陣の期待も大きく、プロの体になってくれば大化けする可能性も。4位は石森大誠投手。ルーキーだった2022年の春季キャンプでは周囲の評価はピカイチだったが、体力不足もあって失速した。故障も重なって1軍デビューは果たせず。持ち前の剛球がハマれば、一気にのし上がる魅力を秘めている。
3位には、2年目を迎えた福元悠真外野手を推したい。ルーキーイヤーは1軍でわずか1試合出場にとどまったが、シーズン後の秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」では、打率.364、2本塁打8打点をマーク。同期で同じ外野手のドラフト2位・鵜飼航丞らと“和製大砲枠”を争い、頭ひとつ抜け出したい。
そろそろ背水の立場になってもおかしくない“ドラ1”を2位に挙げたい。鈴木博志投手は、1年目からリリーフで53試合に登板し、4勝6敗12ホールド4セーブ。翌2019年には守護神に抜擢されたが、安定感に欠いて全うできなかった。2021年まで苦しい時期が続き、2022年には先発として初登板を経験。「みやざきフェニックス・リーグ」では、3試合計20イニングを投げて4失点と確かな手応えをつかんだ。
栄えある1位は、やはり根尾昂投手を選びたい。2022年のシーズン途中に一大決心で野手から転向。リーグ屈指の強打者を力で抑えるなど、荒削りながら片鱗を見せた。25試合登板で0勝0敗1ホールド、防御率3.41。もちろん簡単に成功できるほどプロは甘くないが、ポテンシャルはチームの誰もが認めるところ。「野手より向いている」との声があるのも事実で、2023年は本格的に先発挑戦することになる。
この5人以外にも、虎視淡々とブレークの時を窺う若手は多い。就任2年目の指揮官にとっては、是が非でも結果が欲しい2023年。10年続く低迷期からの脱出には、生きのいい存在が欠かせない。