エ軍浮上のカギ握る「3.67」 投壊のイメージも…野手陣こそ「疑問に持つべき」

蓋をあけてみれば“なんちゃって強力打線”となってしまっていたエンゼルス打線【写真:ロイター】
蓋をあけてみれば“なんちゃって強力打線”となってしまっていたエンゼルス打線【写真:ロイター】

プレーオフに進出した多くのチームよりも良かった「3.67」

 エンゼルスは今オフに次々と補強を実行し、悲願のプレーオフ進出への土台を築いている。米スポーツ局「ESPN」では、今季の成功を左右する数字として「3.67」に着目。奮闘した先発ローテーションが防御率を死守できれば、2014年以来の扉は開けるとみている。

 ESPNの記事では、「信じようが信じまいが、先発ローテの防御率がメジャー6位だった」と驚きを持って紹介。プレーオフに進出した多くのチームよりも良かった“皮肉”も生まれた。貢献度としては「ショウヘイ・オオタニが防御率2.33と怪物級のシーズンを送ったのがよかった」とも。今オフも先発候補を獲得しており、ローテを固めようとしている。

 まだ盤石とはいえないものの、近年頭をもたげていた“投壊”のイメージは薄らいだ。記事でも「疑問に持つべきはおそらく、野手は今のメンバーで充分か? だろう」と指摘する。昨季も開幕前から強力打線と注目され、大谷翔平投手とマイク・トラウト外野手の2人のスターは確かに頼もしかった。

 ただ、アンソニー・レンドン内野手は故障で奮わず。2019年オフに7年総額2億4500万ドル(約324億円)の契約を結んだ強打者は、もはや不良債権扱いされている。ジャレッド・ウォルシュ内野手も胸郭出口症候群で昨年8月時点でシーズン終了。打率.215、15本塁打、44打点にとどまった。

 蓋をあけてみれば“なんちゃって強力打線”に。米データサイト「ファングラフス」によると、野手陣の貢献度を表す総合指標「WAR」はメジャー30球団中22位に低迷した。記事では、チームが昨季に起用した野手34人のうち「延べ1580打席に立った18人が打率2割以下だった」と強調。その上で「選手を散々加えたことが、かえってマイナスになったということになる」と指摘している。

 今オフにはハンター・レンフロー外野手やジオ・ウルシェラ内野手、ブランドン・ドルーリー内野手を次々と獲得。大谷とトラウトの周囲を固めるラインナップは出来つつある。それだけに、投手陣の“衰退”だけは避けたいところ。記事でも「ローテーションが昨年と同様の数字を残せば、強化した打線がエンゼルスを2014年以来のポストシーズン進出へと押し上げるかもしれない」と見通した。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY