故障続きで育成契約、2年で戦力外→引退の憂き目も…鳴り物入りFA移籍の明暗
2018年オフ以降のFA移籍に注目、楽天浅村らが活躍を見せる一方で……
プロ野球は厳しい世界だ。フリーエージェント(FA)権を行使して鳴り物入りで移籍したからって活躍できるわけではない。ここでは2018年オフ以降にFA移籍した選手の動向に注目していきたい。
ここ5年のFA市場に出た選手で最も活躍している選手は、2018年オフに西武から楽天へ移籍した浅村栄斗内野手だろう。2019年から4シーズン連続で全試合出場。短縮シーズンだった2020年には32本塁打でタイトルを獲得し、ベストナインには二塁手部門で3度受賞(西武時代と合わせると計7度)している。今季もリーグ唯一の全試合出場で27本塁打、86打点を記録。オフに4年総額20億円の大型契約を結んだ。
同年オフに広島から巨人へ移籍した丸佳浩外野手も安定した成績を残している。2019、2020、2022年と3シーズンで全試合出場。移籍後は4年連続でシーズン20本塁打以上を放ち、今季も打率.272、27本塁打、65打点をマークした。2019、2020年にベストナイン(広島時代と合わせて7度)に選出されている。
一方、故障や思うように成績を伸ばせなかった選手もいる。2019年オフに複数球団の争奪戦となったロッテの福田秀平外野手は移籍後に度重なる故障に苦しみ、昨季は20試合出場、打率.171、0本塁打、4打点。2020年オフにDeNAから巨人入りした梶谷隆幸外野手も2021年に度重なる故障で61試合出場。昨季は左膝手術を受けるなど全休となり、今季は育成契約となった。
同じくDeNAから巨人入りした井納翔一投手は移籍後の2年間でわずか1勝に終わり、昨オフに戦力外通告。昨年末に現役引退を決断した。
2018年オフ以降に計14選手がFA権を行使して移籍。このオフに森友哉捕手(西武からオリックス)、伏見寅威捕手(オリックスから日本ハム)、嶺井博希捕手(DeNAからソフトバンク)、近藤健介外野手(日本ハムからソフトバンク)がそれぞれFA移籍した。どんな活躍を見せてくれるのだろうか。
(Full-Count編集部)