59億円の異例契約とメキシコへ都落ちの“明暗” 阪神の元守護神が歩む野球人生
ドリスは今季メキシカンリーグへ…59億円契約のスアレスと対照的
かつて阪神で守護神を務めたラファエル・ドリス投手は、今季メキシカンリーグのプエブラでプレーする。チームの公式サイトが14日に伝えている。ここで際立つのは、ドリスの後に阪神で抑えを務めたロベルト・スアレス投手との“格差”だ。
2016年に阪神入りしたドリスは、2017年には63試合に登板しセ・リーグ最多の37セーブを記録した。その後も2019年まで3年続けて50試合以上に登板した。そのオフに退団すると、ブルージェイズでメジャー復帰。2020年は24試合で2勝2敗5セーブ、防御率1.50の好成績を残した。
ただ2021年は39試合で防御率5.63と成績が悪化すると、マイナー落ちを繰り返しシーズン後にはFAとなった。昨季はホワイトソックス傘下3Aで28試合に投げたものの防御率5.02。オフはドミニカのウインターリーグに参加し、新天地を求めていた。
ドリスの苦境と対照的なのが、入れ替わりに阪神へ入団してクローザーとなったスアレスだ。2020年にソフトバンクから移籍すると、セ・リーグ最多の25セーブを記録。翌年も42セーブで2年連続のタイトルに輝いた。昨季はパドレスで45試合に投げ5勝1敗1セーブ、11ホールドで防御率も2.27という好成績。するとオフには5年総額4600万ドル(約58億8300万円)で契約延長した。リリーフ投手としては異例の巨額と評される契約だった。
ドリスは10日に35歳となり、スアレスは3月に32歳の誕生日を迎える。2人の年齢差は3歳。成績のピークが、選手市場が“インフレ”と評された今オフに当たったスアレスに運があった形だ。2人は今後、どんな野球人生を送るだろうか。
(Full-Count編集部)