65年間無欠勤…全試合を見た80歳が退職 ファンも惜別「ひとつの時代が終わった」
ジャイアンツ職員マーフィー氏の退職を米複数メディアが報じている
ジャイアンツで65年間にわたって勤務したクラブハウス責任者、マイク・マーフィーさんが退職する。ひとりの球団職員の退職を、複数の米メディアが報じる異例の事態となっている。ジャイアンツがサンフランシスコに移転してきた1958年から勤務し、伝説の打者ウィリー・メイズのバットボーイも務めたレジェンドの引退に、多くのファンが惜別のメッセージを寄せている。
地元放送局「NBCスポーツ・ベイエリア」によると、マーフィーさんは1958年から勤務し、最初はバットボーイだったのが1960年にビジタークラブハウスの担当となり、1980年にはホームチームのクラブハウス責任者になった。メイズからバスター・ポージーまで歴代の名選手たちも支え、球団によれば、ホームゲームは1試合も欠かしたことがない。選手全員にあだ名をつけ、片付けを手伝うなど選手たちへの対応が優しいと評判だったという。
まもなく81歳を迎えることから「神様が(天国で)腕のいいクラブハウス責任者をいつ探しはじめてもおかしくないから」と、球団に退職を伝えたとされる。チームはクラブハウスにマーフィーさんの名を冠し、クラブハウスの扉の横に感謝の念をつづった記念プレートを設置している。
また、地元ラジオ局「KNBR」のジャイアンツ番、ダニー・エマーマン記者は自身のツイッターで、マーフィーさんがメイズと友人関係にあったことを紹介している。MLB通算3283安打、660本塁打の名打者とともにバスケを楽しんだり、チップをもらったり洋服をプレゼントされたりもしたという。
エマーマン記者の投稿には、ファンからも多くのメッセージが寄せられている。「ひとつの時代が終わった。彼はジャイアンツ野球そのもの」「なんというキャリア」「正真正銘のレジェンド!!! すべてを経験し、すべてを見てきた人物」「見事なキャリアを祝福します」と、長年にわたる貢献に感謝する声が並んでいる。
(Full-Count編集部)