侍ジャパンから消えた“最強の1988年組” 最大勢力からわずか1年半で起きた世代交代

楽天・田中将大、巨人・坂本勇人、ソフトバンク・柳田悠岐(左から)【写真:荒川祐史、小林靖】
楽天・田中将大、巨人・坂本勇人、ソフトバンク・柳田悠岐(左から)【写真:荒川祐史、小林靖】

五輪では世代最多となる5人の“1988年組”が優勝に貢献した

 3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパン全30人が内定した。大谷翔平投手、鈴木誠也外野手、ダルビッシュ有投手らメジャー組も参戦し、“史上最強”とも目されている。そんな中、個人の事情もあるとはいえ、これまで代表を引っ張ってきた黄金世代の“1988年組”は選出ゼロとなった。

 2021年の五輪で金メダルを獲得した中には、世代最多となる5人もの“1988年組”がいた。田中将大投手、大野雄大投手、會澤翼捕手(のちに辞退)、坂本勇人内野手、柳田悠岐外野手が当初選出された。いずれも長年代表を牽引してきた功労者だが、今回のWBCでは誰も名を連ねていない。

 田中は出場に意欲を見せていたが、今回は戸郷翔征投手や高橋宏斗投手、宇田川優希投手らフレッシュなメンバーが多く選ばれた。内野でも史上最年少3冠王の村上宗隆内野手や牧秀悟内野手ら、若手が台頭していることが分かる。

 またWBC前回大会だった2017年には、秋吉亮投手、石川歩投手が代表入りしていた。ほかにもこの世代を代表する前田健太投手、澤村拓一投手、秋山翔吾外野手らは国際大会の経験も多い。

 甲子園優勝投手となった斎藤佑樹投手を筆頭に“ハンカチ世代”とも呼ばれた彼らも、今年で35歳を迎える。今大会の内定メンバーを見てみると、最年長は1986年生まれのダルビッシュで、次は甲斐拓也捕手や源田壮亮内野手らの1992年度組まで空くことになった。実績も経験も豊富な最強世代たちのいない侍ジャパン。“世代交代”した若き力はどのような戦いを見せてくれるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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