国際大会打率.391も開眼せず、世界一捕手は盗塁阻止率1割台…元侍J捕手たちが正念場
2017年プレミア12は小林誠司、2019年プレミア12は會澤翼が侍J正捕手だった
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む野球日本代表「侍ジャパン」で出場が予定されている30選手が内定した。ダルビッシュ有、大谷翔平両投手、鈴木誠也外野手らメジャー組も参戦し、“史上最強”と期待されている。そんな中で改めてプロの厳しさを感じさせられるのが捕手陣だ。
今季が正念場となる元侍ジャパン捕手が多い。巨人・小林誠司は2017年WBCでは全7試合に出場し、正捕手として牽引した。準決勝の米国戦ではアダム・ジョーンズの盗塁を阻止するなど捕手としてだけでなく、課題とされた打撃でもチームトップの打率.450(20打数9安打)、1本塁打、6打点と結果を出した。2019年プレミア12では3試合出場して国際大会優勝を経験。しかし、翌2020年以降は所属チームでもなかなか結果を出せずにいる。昨季はオールスター戦に選出されたものの、60試合出場で自慢の盗塁阻止率も.214。スタメン出場は29試合と苦しいシーズンを送った。国際大会では通算23打数9安打の打率.391と結果を出しているが、今季こそ打撃開眼となるか。
広島・會澤翼は2019年プレミア12で投手陣を引っ張った。7試合に出場して初優勝に貢献。打率.333(15打数5安打)とバットでも結果を出した。しかし、翌2020年以降は振るわず、昨季は98試合出場で盗塁阻止率.180はリーグワースト。打率.207、3本塁打、33打点と打撃も鳴りをひそめた。巨人・坂本勇人、楽天・田中将大らと同じ「88年世代」。坂倉将吾との正捕手争いを制し、2017年から3年連続でベストナインに選ばれた輝きを取り戻せるか。
中日・大野奨太は2017年WBCに出場したが、同年から結果を出せずにいる。2018年から中日へFA移籍したものの、1軍で安定した成績を残せず。2021、2022年と2年連続で8試合出場止まりとなっている。日本ハム時代には大谷翔平の正捕手として牽引した36歳は意地を見せられるか。
今回の侍ジャパンで捕手として内定しているのはソフトバンク・甲斐拓也、ヤクルト・中村悠平、巨人・大城卓三の3選手。甲斐は2019年プレミア12、2021年の東京五輪で正捕手として活躍。中村は2015年プレミア12で3試合に出場しているが、大城にはプロ入り後の国際大会の経験はない。ダルビッシュ、大谷翔平らメジャー組も参加する投手陣をどのように引っ張り、また、その後のシーズンへどうつなげていくのか。
(Full-Count編集部)