藤浪晋太郎は“争奪戦”だった 「制球難」も問題なし…GMが明かした獲得舞台裏

アスレチックスのデビッド・フォーストGM(左)と藤浪晋太郎【写真:ロイター】
アスレチックスのデビッド・フォーストGM(左)と藤浪晋太郎【写真:ロイター】

デビット・フォーストGMが自身のポッドキャスト番組で明かしている

 アスレチックスが、阪神からポスティング制度を利用した藤浪晋太郎投手を獲得した舞台裏をデビット・フォーストGMが明かしている。自らがホストのポッドキャスト番組「ザ・デビット・フォースト・ショー」の中で、日本での2軍戦の動向まで追っていたことや、争奪戦を制した理由を語っている。

 藤浪は2012年のドラフト1位で阪神に入団し、日本では10年にわたってプレー。入団から3年連続で2桁勝利を挙げたが、その後の7年間は2桁勝利が1度もないなど苦しんだ。しかしGMは「彼は成長した」と断言。「2016年から17年にかけては制球難があリ、最近2年間はマイナー(2軍)で過ごした時期もあったが、我々は彼がマイナーにいた時期も(動向を)追っていた」と明かしている。

 継続的にチェックしていた中で、特に2022年8月に登板した2試合を「圧倒的だった」と表現している。「我々は映像もたくさん見て、オフに入るまで彼についてたくさん話し合い、契約がまとまるまであきらめなかった」と、徹底的な調査と議論の末に獲得へ動いた。そして「ライバルは多かった」という“争奪戦”を見事に制した。

 では、どうやって“争奪戦”を制したのだろうか。GMは、藤浪が重視していたのは先発での起用と日本からアクセスがいい西海岸のチームであることだったと明かす。さらに「うちの球場は、投手が投げるのに素晴らしい場所だ。我々が投手を獲得する際、投手たちはザ・コロシアムで投げたがる。それを生かさない手はない」と、投手有利の本拠地も手伝ったという。

 さらに、敏腕として知られるスコット・ボラス氏が代理人で、球団の交渉相手となった。“やり手”のイメージ通り、「スコットは賢く、いつも用意周到だ。フジ(藤浪)が何を要求しているか、はっきりと伝えてきた」という。「我々にとっては、(相手が何を求めているか)簡単に理解できたし、交渉は進めやすかった」と、両者の思惑が一致しての契約合意だったと振り返っている。

(Full-Count編集部)

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