“選抜V投手”のその後は? 大阪桐蔭に転機…根尾昂は投手転向、2選手が育成再出発

中日・根尾昂【写真:荒川祐史】
中日・根尾昂【写真:荒川祐史】

鷹・東浜巨はノーノー達成で3年契約、燕・高橋奎二は侍ジャパン内定

 3月18日に開幕する「第95回選抜高校野球大会」に出場する36校が27日の選考委員会で決まる。甲子園の優勝投手はプロ野球の世界では大成しないというのは本当か。プロ野球界にも進んだ主な投手たちの成績を見ていきたい。

 阪神からポスティングシステムでアスレチックスと1年契約を結んだ藤浪晋太郎は、2012年選抜優勝投手だ。同年に春夏連覇して阪神1年目の2013年から3年連続2桁勝利をマーク。2015年には最多奪三振のタイトルも獲得した。その後は制球難などで苦しんだものの、昨季は3勝5敗も防御率3.38。アスレチックスとの1年325万ドル(約4億2000万円)の契約を勝ち取った。新天地では先発ローテーションの一角と期待されている。

 2008年に沖縄尚学に2度の歓喜をもたらしたソフトバンク・東浜巨は、昨年5月11日の西武戦で9回2四球無安打無失点。史上84人目のノーヒットノーランを達成した。オールスターにも初出場。5年ぶり2桁10勝を挙げ、32歳ながら3年契約をつかんだ。ヤクルトの高橋奎二は龍谷大平安高2年春に優勝投手に。高卒7年目の昨季は8勝2敗、防御率2.63でリーグ2連覇に貢献した。3月のWBCに出場する侍ジャパンの出場メンバーに内定。大きな飛躍を遂げている。

 一方、プロでなかなか思うようにいかないのが2017年大会を制して2連覇を達成した大阪桐蔭高の投手たちか。2021年ドラフト2位でDeNA入りしたエースの徳山壮磨は昨季1軍昇格をつかめず。中日・根尾昂は投手転向を決断し、日本ハム・柿木蓮と巨人・横川凱はそれぞれ育成再契約となった。転機のシーズンとなった。

 2019年に東邦のエースとして選抜優勝へ導いた中日・石川昂弥内野手は昨季、開幕1軍入りしたものの、5月に左膝前十字靭帯再建術を受けた。今季は背番号「25」に変更。レギュラー奪取の期待がかかる。ロッテの小島和哉は浦和学院高2年春に全国制覇。昨季は2年連続で規定投球回に到達して防御率3.14をマークしたものの、3勝11敗と大きく負け越した。

(Full-Count編集部)

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