走れず走られてBクラス低迷 3連覇時とは“真逆”…広島にのしかかる攻守の泣き所

広島・會澤翼、西川龍馬、野間峻祥(左から)【写真:荒川祐史】
広島・會澤翼、西川龍馬、野間峻祥(左から)【写真:荒川祐史】

昨季チーム26盗塁は球団最少、許盗塁&阻止率はリーグワースト

 昨季まで4年連続Bクラスに沈む広島。2016~2018年にセ・リーグ3連覇を成し遂げた後は低迷が続いている。課題として指摘されているのは機動力で、昨年のチーム盗塁数26は球団最少で、盗塁王に輝いた阪神・近本光司の30より少なかった。しかも、盗塁阻止率も12球団ワーストだった。

 昨年は野間峻祥の7盗塁がチーム最多。曽根海成が4盗塁で続き、7選手が2盗塁、1選手が1盗塁という結果だった。2リーグ制以降では2004年の巨人の25盗塁に次ぐ少なさだった。しかも盗塁死は盗塁数を上回る29。盗塁成功率は47.3%で断トツに低かった。

 3連覇当時のチーム盗塁数は2016年から118(リーグ1位)、112(同1位)、95(同1位)。圧倒的な機動力を軸にペナントを制した。過去には高橋慶彦、野村謙二郎、緒方孝市ら多くの選手が盗塁王を獲得してきたが、その伝統が失われつつある。

 一方で、相手には多くの盗塁を許した。2022年の許盗塁は86。セ・リーグワーストだった。盗塁阻止率は.218でこちらは12球団ワースト。11位の日本ハムが.296、セ・リーグで5番目の中日が.343だったから、大きな差があった。

 昨年は會澤翼の79試合を筆頭に、磯村嘉孝が31試合、坂倉将吾が18試合など7選手が先発マスクを被った。三塁と併用されていた坂倉が今季は捕手に専念する見込みで、どう変わってくるか。そして新井貴浩監督がどのようにチームを改革していくのか。注目される。

(Full-Count編集部)

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