大谷翔平との再契約も暗雲「新しいオーナーなら」 エ軍身売り中止…番記者に喪失感

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

身売り検討から5か月で突然の中止発表「ファンの大半はこのニュースを歓迎しない」

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスは23日(日本時間24日)、アート・モレノオーナーが球団売却するための調査を終了し、2023年以降も所有権を継続すると発表した。米メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番、サム・ブラム記者は2023年オフにFAとなる大谷翔平投手の去就やチームへの影響に注目。「エンゼルスファンの大半はこのニュースを歓迎しない」「突然の方向転換は長期的にはチームに害を与えるかもしれない」などと厳しく伝えている。

 モレノオーナーの身売り検討の発表から5か月。突然の身売り中止となった。ブラム記者は「多くのファンはMLB最長の8年連続プレーオフ不出場のエンゼルスを助けてくれる新しいオーナーを待ち望んでいた」とファンの思いを代弁。「人前にあまり出ないモレノオーナーは、この3年間チームに関する質問に答えていない。そして、2009年を最後にプレーオフでチームが勝つのを一度も見ていない。モレノオーナーは選手育成、スーパータレントが集まるロースターの強化など、チームのカギの部分に投資していないことを批判されている。今のところ、この現状は変わらない」と現状維持を嘆いた。

 燻り続ける大谷の再契約問題にもブラム記者が注目。大谷の新契約については、すでに米メディアが史上初の5億ドルのプレーヤーとなる、と年俸が高騰する可能性が高い。「新しいオーナーなら、より高額のオファーを提示する可能性があり、エンゼルスが今よりも機能する組織に転換するというある種の希望を生む可能性もあった」と指摘したが、それも白紙に。「このこと(モレノオーナーが継続所有すること)が彼の将来にどう影響するか、知る由もない」と先行きは不透明と伝えた。

 昨季途中から監督代行だったフィル・ネビン監督とは1年契約。先発左腕アンダーソンとは3年契約を結んだものの、その他では1年契約やトレードによる補強が目立った。ブラム記者は「直近6か月は売却を念頭に多くの決断がなされてきた」「これらの判断が、エンゼルスが行動を控えることにつながったかもしれないと思うのは当然だ」と指摘した。突然の身売り中止がエンゼルスに与える影響は少なくなさそうだ。

(Full-Count編集部)

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