東海大相模に「来た意味がない」 4季連続逃した甲子園…再確認した“当たり前の徹底”
理想の1番打者像を追求する山内教輔
及川自身、キャプテンに対する想いが強く、原監督から指名を受けたときは喜びが勝った。ただ、実際に大役を任されると、難しさを痛感するようになったという。
「秋の大会の頃までは、『自分が引っ張らないといけない』と思いすぎて、ひとりでやっていたところがありました。それに、『チームのため』が強すぎて、自分の色が消えてしまっていたんです。指導者と話していく中で、それではチームは強くなれないことがわかって、今は仲間の力を借りるようにしています」
及川の口から真っ先に名前が挙がったのが、秋にクリーンアップを打った板垣と安達だ。さらに、秋の大会後に左肘の怪我で戦線離脱していた山内が12月から練習に復帰。この4人が野手のキーマンとなり、「練習=試合」を実践している。
秋に1番を打っていた山内は、高校通算15本塁打を放つなど強肩強打が魅力の外野手。及川と同様に、「負けて悔しいという気持ちが一番強い」と素直な想いを口にする。
「自分と及川が中心になって、チームを引っ張っていかないと日本一にはなれない。秋の慶応戦はホームランこそ出たんですけど、打線のつながりに欠けて負けてしまった。日頃のバッティング練習から、横のつながりを意識して、隣のケージで打っているバッターに声をかけることを心掛けています。自分が発信することで、チームをまとめていきたい」
山内が離脱しているときは、1年生の宮野想生が1番打者に入り、打線を牽引していたが、山内自身もトップバッターへの想いは強い。
「理想は1番打者として10割出塁です。実際は難しいのはわかっているんですけど、少しでも10割に近づきたいと思っています」
この冬の課題は打撃強化。全体練習後、室内練習場での打ち込みを日課にする。