侍ジャパンから「左キラー」が消えたワケ 起用は願望排除「抑えてくれ、は許されない」

会見に臨んだ侍ジャパン・栗山英樹監督【写真:荒川祐史】
会見に臨んだ侍ジャパン・栗山英樹監督【写真:荒川祐史】

栗山監督キッパリ「ワンポイントがない」WBCルールに沿った選手選び

 野球日本代表「侍ジャパン」は26日、3月に行われる「カーネクスト WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」の登録予定選手30人を発表した。投手陣15人のうち、左腕は4人。そのうちチームでリリーフを専業にしているのは松井裕樹投手(楽天)だけだ。いわゆる“左キラー”と呼ばれるような投手を選ばなかったのには、理由があるという。

 左腕でメンバー入りしたのは松井の他には今永昇太投手(DeNA)、宮城大弥投手(オリックス)、高橋奎二投手(ヤクルト)とチームでは先発を務める投手ばかり。2017年の大会で代表入りした宮西尚生投手(日本ハム)のような対左のスペシャリストは選ばなかった。

 この理由を栗山英樹監督は「ルール上、ワンポイントがない。行ったら3人以上投げないといけない」と明快に説明してみせる。メジャーリーグのルールの下で行われるのが基本で、2020年から導入されている「ワンポイントリリーフの禁止」に沿ったものだとした。

 さらに「左右よりも、ボールの良さで選ぶべきじゃないのかなと。先発をやりながら、しっかりリリーフもできる投手を含めて選ばせてもらった」と説明する。昨季のオリックスなどは、打者の左右をあまり問わず、ボールの強さを優先したリリーフ起用で成功している。選手選考の過程では走者のあるなしなど、様々な場面を想定してきた。

 さらに「ここで抑えてくれと、願って投手を使うことだけは許されない」と、願望ではなく理詰めの選手起用を宣言。世界一に向かっていく。

(Full-Count編集部)

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