選抜決定の翌日に慶応高ナインが受けた刺激 知的障がいある球児と交流する意義
「甲子園夢プロジェクト」メンバーきっての速球派と清原らが真剣勝負
第95回選抜高校野球大会に5年ぶり10回目の出場を決めた慶応高(神奈川)は28日、知的障がい児の甲子園挑戦を支援する「甲子園夢プロジェクト」の一環として、横浜市の同校グラウンドで合同練習会を行った。障がいのある特別支援学校生らプロジェクトメンバー27人が参加。慶応高の三塁手で、かつて西武、巨人で活躍した清原和博氏の次男・勝児内野手(1年)の姿もあった。
プロジェクトメンバーきっての速球派右腕投手である村田敦さんは、慶応高の清原、延末藍太内野手(2年)と4打席ずつ真剣勝負。村田さんの父、真一さんは「久しぶりにバッターと対決できて、楽しそうですね。甲子園に出場する選手たちと一緒に練習できることが、親としてはすごくうれしい」と感慨深げに見守った。
村田さんは、昨年3月に京都市立白河総合支援学校を卒業した19歳。同校には軟式野球部があり、3年間プレーした。持ち味の速球の他、スライダー、カーブ、フォーク、ツーシームを操る。現在は京都市内の製薬会社に勤務している。
知的障がいのレベルは様々だが、特別支援学校生にも、硬式野球に取り組むポテンシャルを持つ選手はたくさんいる。プロジェクトメンバーの1人で愛知県立豊川特別支援学校3年の林龍之介さんは、1人で硬式野球部をつくり、昨夏の高校野球愛知県大会に5校連合チームで参加。代打で出場も果たした。