本塁打激減、最下位転落…本拠地移転の“痛み” エスコンで新庄野球はどう変わる

日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

日本ハムにとっては3度目の新球場、札幌移転時は順位を上げたが…

 今季、プロ野球界の大きな話題は、日本ハムが新たに本拠地とする「エスコンフィールド北海道」の開場だろう。球場にサウナがあったり、様々な飲食が楽しめたりとこれまでにない観戦スタイルが注目される一方で、日本ハムの野球にも間違いなく変化が訪れる。ここでは過去に本拠地球場を移転した球団の成績が、どのように変化したのか見てみたい。

 札幌ドームは右中間と左中間のふくらみが大きい、広いグラウンドと、5.75メートルと高いフェンスが特徴だった。多目的な利用を想定しているためだ。新球場はスタンドとの近さが特徴で、フェンスは大きく下がり、両翼までの距離100メートルこそ変わらないものの、グラウンドも狭くなる。

 日本ハムにとっては、3度目の新球場移転だ。1988年には、後楽園球場から日本初のドーム球場だった東京ドームへ移った。順位は87年も88年も3位だったものの、チーム本塁打は128本から101本へ減り、防御率は3.96から3.12と1点近く向上した。当時の東京ドームは他球場と比較すれば広い球場だったのだ。

 2004年にはその東京ドームから札幌ドームへ移転した。この時は5位から3位へと順位を上げ、パ・リーグが新設したプレーオフにも進出している。グラウンドが広くなったにも関わらず、チーム本塁打は149本から178本へと増えた。現監督の新庄剛志やフェルナンド・セギノールといった補強が功を奏してのものだった。

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