WBC韓国代表の“日本キラー” 投手陣最年長で誓う北京再演「イ・スンヨプのように」

韓国代表のキム・グァンヒョン(写真は2009年WBC時)【写真:Getty Images】
韓国代表のキム・グァンヒョン(写真は2009年WBC時)【写真:Getty Images】

キム・グァンヒョンはかつて日本代表の打者を悩ませた

 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で盛り上がりを見せそうなのが、3月10日に東京ドームで行われる日韓戦だ。WBCで両国の対戦成績は4勝4敗で、2009年の第2回大会では決勝戦で激突し、日本が勝利した。今回の韓国代表の中には、かつて“日本キラー”と呼ばれた左腕がいる。ベテランとなった今、何を考えているのか。韓国メディア「スターニュース」が「15年前のイ・スンヨプのように……」という記事で伝えている。

「キム・グァンヒョン」という名が日本キラーとして認知されたのは、2008年の北京五輪だった。弱冠20歳の投手が日本との予選リーグに先発し6回2失点。準決勝での再戦でもマウンドに上がり、8回無失点で日本のメダルへの夢を砕いた。150キロを軽く超える真っ直ぐと、高速スライダーが武器だった。

 翌2009年のWBCでも、再び日韓戦のマウンドに上がったものの、1次ラウンドでの対決で1回1/3を投げ8失点KO。村田修一内野手に3ランを浴びた。第2ラウンドの日韓戦ではリリーフで2/3回を投げただけだった。2015年のプレミア12では、大谷翔平投手と投げ合い2回2/3を2失点。北京の夏ほどの輝きを、その後の日韓戦では見せられていない。

 キム・グァンヒョンは2020年から2年間、カージナルスでプレーし、昨季は韓国プロ野球のSSGに復帰し13勝3敗、防御率2.13という好成績でチームの韓国シリーズ優勝に貢献した。34歳となり、今回のWBCでは投手陣最年長だ。

「スターニュース」の記事では、ベテランとしてチームの雰囲気作りが求められることについて「代表に行くと、いつも楽しい雰囲気の中で練習していた。私が若い時にはイ・スンヨプ先輩もいた」と、元巨人のスラッガーの名を挙げた。北京五輪で日本との準決勝、イ・スンヨプは右越えに決勝弾を放っている。2人が同じ代表チームでプレーしたのはこの1回きりだが「先輩たちが後輩たちに合わせてくれていたのを思い出す。私も後輩たちが負担なくプレーできるように横から助け、自分もうまくやれるようにしたい」と、参考にしていることを明かしている。

 また、イ・ガンチョル監督の発言から、今大会での起用についてはリリーフも考えられると指摘している。これについては「プロ生活の大半を先発投手として送ったので、リリーフで出るのは難しいのではないか。メジャー時代にもやったことはあるが、私にとってはリリーフが先発よりも負担が大きい。しっかり準備はしてみるが……」と、率直な言葉を返している。再び、日本戦で名勝負を演じることはあるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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