2017年WBC組、シーズン成績はどう変化? 最優秀防御率→5点台、中軸が極度の不振も
秋山翔吾は本塁打&打点でキャリアハイ、OPS.933をマーク
残る4人はいずれも一定以上の成績を残した点は興味深いところだ。炭谷銀仁朗捕手は長年にわたって打撃を課題としていたが、2017年に打撃開眼。キャリアで初めて打率.250を上回り、2016年に比べてOPSを.100以上改善させた。秋山翔吾外野手は2年ぶりに打率.300を上回っただけでなく、本塁打も初めて20本を超えた。本塁打と打点はキャリア最多の数字で、OPSも.933と極めて優秀な水準に到達した。
内川聖一内野手は故障の影響で出場試合数こそ減ったものの、わずか73試合で12本塁打とハイペースでアーチを記録。出塁率.370、OPS.851はいずれも首位打者に輝いた2011年に匹敵する数字で、打撃内容そのものはキャリアの中でも上位に入る優秀さだった。松田宣浩内野手はWBC準決勝で敗退につながる痛恨のエラーを犯してしまったが、その影響を引きずることなく奮闘。3年連続となる全試合出場を達成し、概ね2016年と大差のない数字を記録して、チームの日本一奪還にも貢献を果たした。
開幕後は苦しいシーズンを送った選手もいれば、逆に覚醒のきっかけをつかみ、さらなる飛躍を果たす選手も存在。2016年と同等、あるいはそれ以上の活躍を見せた選手のほうが数字の面では多いという点も、ファンにとっては心強い材料といえよう。もちろん、シーズン開幕後に各選手がどのような結果を残すのか、現時点ではまだわからないのも確かだ。来たる本大会における日本代表の躍進を祈りつつ、WBC戦士たちがレギュラーシーズンにおいても、本来の実力を発揮してくれることを願ってやまない。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)