日本に「すぐには追いつけない」 韓国が見た敗因…「58-0」に現れたレベルの違い

WBC韓国代表【写真:ロイター】
WBC韓国代表【写真:ロイター】

日韓投手の球速や制球力の違いを紹介「すぐに追いつくことはできない」

 日本代表「侍ジャパン」がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で14年ぶりの世界一となったことを受け、1次ラウンド敗退を喫した韓国では自国との“違い”に注目が集まっている。韓国メディア「SPOTV NEWS」は23日、「日本は58なのに韓国は0……水準が違う」と題して、自国のパワーピッチャー不足を指摘する記事を掲載した。

 何かといえば、時速100マイル(約161キロ)以上のボールをどれだけ投げられたか。「日本は今大会で最速のボールを投げた国の1つ」と紹介。MLB公式のマイク・ペトリエロ記者の集計を引用し、大谷翔平投手(エンゼルス)と佐々木朗希投手(ロッテ)が計58球の“100マイル超”を投げたのに対し、韓国は1球もなかったのだという。さらに「国を代表する投手がほとんど不参加だった米国は、1つもなかった」とも。日本のパワーが頭抜けていたと伝えている、

 この事実について記事は「韓国はこの10年間、球速で大きな変化がない。日本の球速が上昇している」と指摘。さらに「日本の投手たちは制球が良かった。韓国の投手たちは体調に関わらず、とにかく試合で投げると制球のブレが多かった」と、総合的なレベルも高かったと称えている。

 さらに、以前は状況が違ったのだという。「2006年のWBCや、2008年の北京五輪では、日本の投手のボールが韓国より“メチャクチャ速い”という感じはなかった。もちろん全体的に投手の水準は当時も、今も(日本が)上だが、球速で“レベルが違う”とまでは言えなかった」としている。さらに「日本のプロ野球でプレーする選手は、大多数が時速140キロ台中盤から後半のボールを投げ、韓国にもそれくらいの選手が多かった。しかしわずか10~15年の間に、この差はとても広がってしまった」と続けた。

 日本人投手の球速が近年上昇した理由として、体系的な育成システムに加えトラッキングシステム、バイオメカニクスといった新技術の活用が挙げられている。「数字を解釈し、コーチング技法を改善した指導者たちの力がなければ、これほどの発展は不可能だった」と位置付けている。

 もはや、見なければならないのは日本だけではない。「日本が発展する間に、韓国は後発走者の追撃に苦しむ状況だ。他の国でも韓国より速いボールを投げる投手が多いことを確認したWBCだった」とし「(日本との)この違いは、すぐに追いつくことはできない。長い時間をかけ、連続性もなければならない」としている。

(Full-Count編集部)

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