巨人からロッテへ…来日7年目の助っ人左腕はパと相性良し? データに現れる活躍の根拠
交流戦での通算防御率は2.61、奪三振率も8.19とキャリア平均を上回る
交流戦では、2019年は3登板で防御率4.02。15回2/3で17奪三振を記録し、奪三振率9.77をマークした。2021年は2登板でいずれも白星を挙げて自責点は1、防御率0.71だった。昨年も3登板で防御率2.70と、2年続けて好投を見せている。2022年終了時点で、交流戦の通算防御率は2.61。通算の奪三振率も8.19とキャリア平均(6.46)を大きく上回っている。
昨年の結果球における球種を見ると、140キロ台の速球と、120~130キロ台のスライダーの2球種が中心。加えて、110~120キロ台の大きく曲がるカーブ、130キロ台の小さく変化するチェンジアップも一定以上の頻度で投じ、速球に近いスピードで変化するツーシームも稀に使用する。その中でも速球の割合は結果球の半分以上を占めており、打たせて取る投球の軸となっている。スライダーも全体の1/4に近い割合で使用しており、変化球の中では特に頼れるピースとして重用している。
では、昨年の球種別の被打率はどうか。ストレートとスライダーの被打率はそれぞれ.250、.230でともに全球種を合計した被打率.260を下回っている。ツーシームは割合こそ少ないものの被打率.143と抜群の数字を残している。一方でカーブは被打率.314、チェンジアップは被打率.364と、いずれも打ち込まれている。
ロッテの先発投手は左不足で、数年以上にわたってローテーションを守っている左腕は小島ただ一人。エンニー・ロメロ投手が昨季限りで退団し、本前郁也投手、佐藤奨真投手、鈴木昭汰投手といった若手もローテーション定着を果たせていないだけに、メルセデスにかかる期待は大きなものとなる。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)