“2軍の帝王”から脱却した右腕、伸び悩んだロマン砲は新天地へ…阪神に眠るお宝

日本ハム・江越大賀(左)と阪神・村上頌樹【写真:荒川祐史、中戸川知世】
日本ハム・江越大賀(左)と阪神・村上頌樹【写真:荒川祐史、中戸川知世】

阪神・村上頌樹が2安打10Kでプロ初勝利を完封で飾った

 阪神の大卒3年目右腕、村上頌樹投手が22日の中日戦(バンテリン)でプロ初勝利を挙げた。前回12日の巨人戦(東京ドーム)で7回パーフェクト投球を演じ、今回は5回1死まで1人の走者も出さず、結局2安打10K完封劇。昨年までの2年間、ファームで実績を積み重ねながらチャンスに恵まれなかった24歳が、いよいよ覚醒モードだ。

 2016年選抜高校野球で智弁学園を優勝に導いた村上は、東洋大でも1年春からマウンドに上がるなど活躍したが4年時に怪我に見舞われた。2020年ドラフトで阪神に5位指名され、入団。1年目から10勝1敗、防御率2.23をマークし、最多勝、最優秀防御率、最高勝率の3冠に輝いた。

 ただ、1軍では2登板で1敗、防御率16.88。2年目の昨年も2軍では7勝3敗、防御率3.09で最優秀防御率と勝率のタイトルを2年連続で獲得したが、1軍では登板機会がなかった。しかし、今季は救援での初登板(1日、対DeNA)を経て2試合連続で快投。一躍、先発陣の一角を担う存在になった。

“2軍の帝王”の一人がいよいよお目覚めしたが、他の選手はどうか。現役ドラフトで西武に移籍した陽川尚将外野手は2017年に2軍で21本塁打をマーク。翌2018年には1軍で75試合6本塁打を放った。その後も1、2軍を行ったり来たりが続き、昨年は2軍で53戦6発、1軍で45戦1発だった。今季は新天地でまだ1軍機会がなく、2軍で2本塁打を放っている。

 今季日本ハムにトレード移籍した江越大賀外野手は2018年に15本塁打&25盗塁をマークするなど潜在能力の高さを示した。ただ、1軍では2年目2016年の72試合が自己ベストで定着できない年が続いた。今季は開幕1軍を果たし、22日時点で12試合に出場している。

 2019年ドラフト2位で、昨季2軍で11本塁打を放った大砲候補の井上広大外野手は4月18日に1軍登録された。2021年ドラ4で入団した左のスラッガー候補、前川右京外野手は2軍で打率.341(22日時点)をマークしている。こうした注目選手の台頭にも注目が集まる。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY