迷子のオリ新助っ人に“救いの手” 日本は「助けてくれる」…観光地で実感する異文化
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育成契約から支配下選手登録で背番号は「40」
困ったときは、お互い様――。オリックスのレアンドロ・セデーニョ内野手が、日本人の温もりに触れたのは観光中だった。今季から育成選手として加入していたマイナー通算74本塁打の助っ人は、19日に支配下選手登録を勝ち取った。2軍で24試合に出場して打率.378、1本塁打、14打点の成績で“昇格”を果たし「本当に、ただただ嬉しいです」と笑みをこぼした。
ベネズエラ出身で身長188センチ、体重88キロのセデーニョは、昨季は主にダイヤモンドバックス傘下2Aアマリロでプレー。ファーム生活中の休日には「USJとか、水族館。チームラボとか」と日本のレジャーを楽しんだ。
異国の地で鍛錬を積む日々だが「日本にいること自体が楽しい。観光地を巡ったりしているんですけど、観光地に行くことだけじゃない。行った場所でいろんな人が助けてくれる。そういうところに触れられることが楽しい」と和の心にお辞儀する。
よく迷うのは「道案内」で「例えば電車の乗り方とか……」と照れる。乗り継ぎがわからない時は周囲の乗客に尋ね「間違えた時、手を引っ張って連れて行ってくれてます」と感謝を忘れない。
支配下登録され、もらった背番号は「40」。19日に本拠地で行われた日本ハム戦は、昇格即「6番・DH」でスタメン出場し、3打数無安打。それでも中嶋監督は「期待していますよ。明日は打ってくれると思うんでね」と背中を押す。
宮崎春季キャンプに合流した際は“ぽっこり”だったお腹も、引き締まって見える。体重の数値こそ気にしていないというが「日本のスタイルでたくさん走って、たくさん練習して、健康的なものを食べて……という生活をしていたら、かなり体調がいいです」と陽気に笑う。
来日して最初に覚えた日本語は「ツカレタ」で、「それを1番多く使ってます」とにこやかに話す。ファンが拍手に疲れるような豪快な一撃で、興奮を届ける。
(真柴健 / Ken Mashiba)
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