「ギャップを把握すべき時期」 3軍選手が1軍練習に参加…西武が描く“育成術”

1軍練習に参加した西武・古川雄大、野田海人、野村和輝(左から)【写真:宮脇広久】
1軍練習に参加した西武・古川雄大、野田海人、野村和輝(左から)【写真:宮脇広久】

古川、野田、野村のルーキー野手3人はデータ分析や食事も見学

 西武は30日、本拠地・ベルーナドームで行われた阪神戦前、現在3軍に所属するルーキーが1軍の練習に体験参加した。ドラフト2位の古川雄大外野手、3位の野田海人捕手、育成1位の野村和輝内野手の3人。普段触れることができない1軍のレベル、雰囲気を味わわせることによって意欲を新たにさせることが目的だ。

 3人はアーリーワーク(早出)の時間帯から試合前練習に参加。フリー打撃を除くメニューを1軍ナインとともにこなし、その後、対戦相手のデータ分析を共有する“データミーティング”、試合前の食事を見学した。試合も途中まで観戦し、感想をレポートにして提出することになっている。

 球団ファーム育成グループ人材開発チーフの青木智史氏は、「こうして現場に来ないと、実際の1軍のレベルがどれくらいのものなのか想像できない選手もいる。今日の3人はルーキーで、プロの環境に慣れてきたところなので、ファームの選手とトップ(1軍)の選手のギャップ、自分がやろうと思っていることと、やらなければならないことのギャップを把握すべき時期だと思います」と説明する。

 西武はベルーナドームとファーム本拠地のCAR3219(カーミニーク)フィールド、寮、室内練習場が隣接しており、青木チーフは「せっかくなので、この地の利を生かしたい」とも語った。

 実際、3人にとってこの日の練習参加は刺激に満ちていたようだ。佐伯鶴城高から入団し19歳になったばかりの古川は、「春季キャンプでご一緒させていただいた愛斗(外野手)さんと自分の守備を見比べて、改めて違いを痛感しました。愛斗さんはどんなに離れた打球に対しても一目散に落下点に行っていて、横の動きも、前と後ろの守備範囲も、捕球の安定性も、自分とは全く違います」とため息をついた。愛斗は今年、春季キャンプはファームの選手中心のB班スタートとなったが、オープン戦で猛アピールし、開幕直後から外野のレギュラーに定着している。

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