急場で任された大役…冴えた“別の物”の宝刀 阪神の10連勝阻止した30歳の底力

31日の阪神戦に先発した西武・本田圭佑【写真:矢口亨】
31日の阪神戦に先発した西武・本田圭佑【写真:矢口亨】

中継ぎ要員の西武・本田圭佑、苦しむ先発の台所事情を助ける4回無失点

■西武 4ー0 阪神(31日・ベルーナドーム)

 西武の本田圭佑投手が5月31日、本拠地ベルーナドームで行われた阪神戦で2年ぶりに先発し、4回2安打無失点の好投を見せた。チームは4-0で9連勝中だった阪神に勝利。責任投球回の5回に届かなかった本田は、今季初勝利とはいかなかったが、チームに流れをもたらして6投手による完封リレーにつなげた貢献度が際立った。

 開幕当初は安定感抜群に見えた西武の先発ローテだが、2年目左腕の隅田知一郎投手が7試合1勝5敗、防御率4.35と振るわず、5月21日に2軍降格。今井達也投手も同月24日のロッテ戦で2回8失点KOを喫し、次回の1軍先発まで長めの間隔を取って調整することになった。そんな急場を、中継ぎ要員の本田が救った。

 初回先頭の近本光司外野手にいきなり右越え二塁打を許すなど、2回を除く3イニングで得点圏の二塁に走者を背負ったが、それ以上は許さない“粘投”。松井稼頭央監督は「久しぶりの先発で緊張している感じがありましたが、あれだけ投げてくれたのは非常に大きかった。丁寧に緩急を使いながら、低めにしっかり放ってくれました」と称えた。5回以降は森脇亮介投手、ヘスス・ティノコ投手、平井克典投手、佐藤隼輔投手、守護神の増田達至投手が1イニングずつ無失点でつないだ。

 2019年からの3年間は、全て先発で計29試合に登板したが、7勝13敗だった。7年目の昨年、中継ぎに転向すると45試合で4勝2敗20ホールド、防御率1.97の好成績をマークし、オールスター初出場も果たしてブレーク。今季もこれまでは全てリリーフで8試合に登板し、0勝1敗、防御率1.54の安定感を見せていた。

チェンジアップは「投げ方を試行錯誤した結果“別の物”になった」

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