中日21歳を襲う“不穏な数字”、巨人ドラ4は12球団トップ…開幕3か月の「セGG賞」は?
セのGG賞候補をリストアップ…遊撃では中日20歳も高い指標
開幕から約3か月がたち、各球団では今季の選手起用や戦い方が徐々に定まりつつある。今回は守備全般での貢献を示すUZR(Ultimate Zone Rating)の指標を用いて、守備面で好成績を残す選手を探ってみたい。(数値は25日終了時)
検証には、セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを参照した。セ・リーグでは、昨年右翼手で断トツのUZR27.2を記録してゴールデン・グラブ賞を初受賞した中日・岡林勇希外野手が、中堅転向で-3.7と大きく数字を落としている。UZRは相対評価のため守備力が落ちたとは断定できないものの、規定守備イニングを満たした選手の中では最下位となっている。1位は阪神・近本光司外野手が5.6、2位は巨人のルイス・ブリンソン外野手の2.7となっている。
三塁手では、規定イニングに到達している選手の中で一番高いのが広島のマット・デビッドソン内野手の0.9。規定イニングには達していないものの、高い数値を記録しているのが巨人のドラフト4位ルーキー門脇誠内野手だ(190イニング)。イニングを限定しなければUZRは8.3で12球団1位。昨年GG賞を獲得したチームメートの岡本和真内野手は-4.6と低い数値となっている。門脇は打率こそ1割台と苦しんでいるものの、二塁でもUZR0.4(15イニング)、遊撃でも1.1(58イニング)とプラス指標となっており、守備でチームを支えている。
一塁手では、阪神の大山悠輔内野手が1位の6.2を記録している。今季は佐藤輝明内野手が三塁を守っていることもあって一塁に“完全固定”。昨年の-1.3から大きく数値が改善している。遊撃手では昨年GG賞に輝いた長岡秀樹内野手が7.0で12球団トップ。規定イニングにはわずかに達していないが、中日の龍空内野手も6.5(294回2/3)と高い数値をマークしている。昨年も7.9(512回2/3)と源田、長岡に次ぐ数値を残しており、近い未来、GG賞争いに絡む可能性は十分あると言えるだろう。右翼手では今季飛躍を見せているDeNAの関根大気外野手がトップと、“新顔”も名を連ねている。