「飛ばされすぎて気持ち良かった」 大学侍Jのプロ注右腕、米打線に見せた“開き直り”

大学日本代表・下村海翔【写真:川村虎大】
大学日本代表・下村海翔【写真:川村虎大】

日米大学野球初戦に先発した下村は5回を6安打1失点

 異次元の一発には「飛ばされすぎて気持ち良かったです」と引き笑いを浮かべるも、強力米国打線を1失点に抑え込んだ。7日(日本時間8日)の第44回日米大学野球選手権第1戦に先発した日本代表・下村海翔投手(青学大)の、“ヒットはOK”の精神が勝利を呼び込んだ。

 一直線に右翼にある雑木林に消えていった。4-0の4回2死、6番カグリオーンにフォークを捉えられた。飛距離440フィート(約134メートル)、打球速度116マイル(約187キロ)という衝撃的な一発だった。

「見たことない打球が行ったんで、マウンドで笑っちゃいました」。米打線のパワーを痛感。今まで浴びた本塁打の中でも一番の当たりだった。「もう全然レベルが違います。打球のスピードとか……打った瞬間って感じでしたね」と苦笑いを浮かべる。

 それでも、失点はこの1点のみ。5回まで投げ、毎回の6安打を許したが、4奪三振1失点と要所を締めた。“単打はOK”と開き直り、ストライクゾーンに果敢に投げ込んだ。序盤はカーブやフォークを多投、回を重ねるごとに得意のカットボールを織り込んだ。本塁打以外は全て単打、四球も5回に出した1つのみだった。

「自分から四死球で崩れるのだけはやめようかと思って。シングルヒットは多かったですけど、特には意識せず。打たれるもんだと思って。ホームラン以外で失点しなかったのは良かったです」

 侍ジャパンが米国代表と対戦するのは、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)以来。憧れていた日の丸のユニホームだが、いざ着てみると「選考されなかった選手たちの思いも背負って戦わないといけない」。責任を強く感じるようになった。

 44回を誇る日米大学野球選手権の歴史の中で、日本代表が米国開催で優勝したのは2007年の1度きり。「一歩間違えれば大量失点もある打線。次回登板に向けて、準備していきたい」。今秋のドラフト候補にも挙がる右腕は、2度目の敵地優勝へ、勝って兜の緒を締めた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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