大谷翔平が分析指標の歴史を「台無しに」 地元メディアが指摘…3つの“隠れ貢献度”
WARの指標では測れない大谷翔平の貢献度
エンゼルス・大谷翔平投手は、メジャー6年目の今季、数々の打撃記録を打ち立てて前半戦を終えた。両リーグトップの32本塁打を放ち、打点も71でリーグ単独2位。長打率.663、OPSは1.050でともに両リーグトップの数字だ。この驚愕の数字に、米メディアも騒然としている。
エンゼルスの地元放送局「バリー・スポーツ・ウエスト」は公式ツイッターで、番組動画とともに「ショウヘイ・オオタニがWARをぶっ壊した」と投稿。動画では、アナリストを務めるエドワード・イグロス氏が、大谷の驚異的な活躍について紹介し「マネーボールで台頭したアナリティクスという分野は、40年以上の歴史があります。WARという指標も改良や修正が行われ、時代に沿っていい仕事をしてきました。しかし、ショウヘイ・オオタニが登場して、全てを台無しにしてしまいました」と称賛した。
WARは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して、選手の貢献度を表す指標。投打別々に計算する指標で、合算して考えることはなかった。しかし、イグロス氏は「オオタニの貢献度を測るには投打のWARを合わせる必要があります。ただ合算しても、WARでは大谷の凄さを測れない」と言及し、その理由を3つあげた。
1つは投手として出場しないとき、指名打者で出場している点。「守備に就かないDHには、ペナルティが科されます。実際、野球専門の米データサイト『ファングラフス』のWARは今シーズン、オオタニから9.0ポイントも差し引いています。ただ、打席の合計数のうち10%は投手として出場したものです。そのことが考慮されていません」と数値の算出方法に疑問を投げかけた。
2つ目に投打で活躍しながら、ロースター枠を1つしか必要としていない点をあげ、「エンゼルスは26人ではなく、27人分の選手を登録していることになります。ロースター枠で貢献するオオタニをWARでは評価できない」とした。最後に先発登板日は、指名打者での出場のときに比べて打撃結果が優れている点をあげると、「打撃成績にプレーするポジションの関連性がなければ、オオタニがWARをぶっ壊した理由がまた1つ増えます」と大谷の凄さを改めて述べ、チームに与える貢献度の高さを解説した。
(Full-Count編集部)