大学侍Jに“419億円男”級の逸材 米監督も仰天…衝撃美技に「グッドディフェンダー」

日米大学野球に出場する侍ジャパン・宗山塁【写真:川村虎大】
日米大学野球に出場する侍ジャパン・宗山塁【写真:川村虎大】

明大・宗山塁に現地のファン、スカウト、監督も注目

 米国で開催中の「第44回日米大学野球選手権」には両国の大学トップ選手が出場している。日米のスカウトが集結して熱視線を送る大会で、注目を集めているのは明大3年の逸材だった。

「オーノー! トレイ・ターナー!」。11日(日本時間12日)に行われた第4戦の4回、米国代表の1番オフェラルのゴロを難なくさばいた宗山塁内野手(明大)に、観戦していた米国ファンは頭を抱えた。今季から11年総額3億ドル(約419億円)の超大型契約を結んだフィリーズの遊撃手の名前を叫び、驚きを表した。

 昨年の「第30回 ハーレムベースボールウィーク」でも大学日本代表「侍ジャパン」に選出された宗山は、すでに来秋のドラフト1位候補との呼び声も高い。今大会も全試合で「3番・遊撃」で出場。この試合では、2点を追う6回1死三塁で逆転を呼び込む中前適時打を放った。

 スカウトたちにとって、トップ選手が集まる今大会は「ショーケース」の役割を果たす。メジャーからは6球団以上、NPBでも日本ハム、ソフトバンクのスカウトが足を運んでいた。ア・リーグ中地区球団のスカウトの1人に気になった選手を聞くと、真っ先に宗山の名前を挙げた。また、米国のラリー・リー監督も第3戦終了後に「ショートはグッドディフェンダー。周りをよく見ていた」と褒めたたえていた。

 この大会で日本代表は宗山、西川史礁外野手(青学大)と、3年生コンビが3、4番を務めている。第4戦では加えて、やはり3年の渡部聖弥外野手(大商大)が5番に座り、3年生がクリーンアップを形成。渡部は第1打席で左越え先制ソロを放ち、気を吐いた。渡部は試合後、同学年の宗山と西川の活躍について「悔しい気持ちも嬉しい気持ちもあった」と明かす。

 米国のファン、スカウト、監督もすぐに注目した宗山。慣れない米国の天然芝での守備も「今は問題ないです」と難なくこなす。身長175センチ、体重79キロと決して大柄ではないが、抜群の野球センスの20歳に、熱い視線が送られている。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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