大谷翔平もプレーした東京Dは「ゴミひとつない」 NPB初観戦カナダ記者が受けた衝撃
カナダ公共放送「CBC」のデヴィン・ハーロウ記者がNPB観戦記を寄稿
巨人は3日、本拠地・東京ドームでヤクルトに2-1で勝利した。この試合をスタンドで観戦したのは、東京五輪や世界水泳福岡で来日し、コンビニに関するSNS投稿で話題を集めたカナダ公共放送「CBC」のデヴィン・ハーロウ記者。自身初となるNPB観戦記をFull-Countに寄稿。ゴミのない東京ドームの美しさ、ファンのチャント、ヤクルトファンの東京音頭に感銘を受けていた。
私は地元トロントのブルージェイズファンで、スカイドーム(ロジャーズ・センター)には毎シーズン何度も足を運ぶ野球好きです。でも、ジャイアンツとスワローズ戦の東京ドームは全く異次元の体験でした。チャントが凄い。ファンの情熱が凄い。岡本和がホームランを打った時のライトスタンドの盛り上がりはきっと忘れないでしょう。
ファンが試合の結果に、チームの勝利に貢献していると信じているように思いました。ずっと歌っている印象のある日本人ファンも野球をよくわかっているなと感じます。外野席でチャントが一段と盛り上がる時は、勝負どころです。この抑揚がいいですね。
スタジアムでの日本の流儀は印象的です。どの選手にもチャントがある。そして、チームそれぞれのスタイルがある。7回にはヤクルトファンが東京音頭で傘を開いていました。3階席までも。こんなの見たことがない。ビジターチーム独特の応援をホームの球団が後押しする懐の深さも印象的。坂本が7回2死二塁のチャンスで打席に立つときの大合唱には鳥肌が立った。凡退した時の落胆の大きさ、リアクションが素晴らしかったです。
感銘を受けたスタジアムの綺麗さ「ゴミはどこにあるの?」
スポーツはどの国のコミュニティにとっても重要だと思います。東京五輪の取材で日本に出張した際には、どの会場も無観客だったので、スポーツが日本人にどんな意味を持っているのか感じることができなかった。でも、世界水泳、そして、この試合で強く感じることができました。
そして、感銘を受けた部分はスタジアムの綺麗さです。ゴミはどこにあるの? という感じでした。座席にはスタッフがゴミの回収に来てくれたけれど、どの通路もゴミひとつない。スカイドームは試合中ゴミだらけです。こんなキレイなスタジアムは世界にもないでしょう。
応援は情熱的だけど、家族連れで東京ドームに安心して来れる。ファンの規律正しさも凄い。さらに、価格も優しい。メジャーリーグなど4大スポーツの観戦は全てが高価で一般家庭ではフルで楽しむには難しい部分があります。例えば、トロントで家族連れで試合に行くには、パーキング代、チケット代、飲食代などで数百ドルを要する。ちょっとした投資と言えます。
以前からずっと東京ドームに来たかったです。日本のスポーツ文化でこのスタジアムの重要性を知っています。1990年から30年間、カナダでも東京ドームが話題になっています。日本ハム時代の大谷翔平投手もプレーしたスタジアムだと。
この素晴らしい雰囲気が日本人選手を成長させていると思います。このスタジアムでプレーしたオオタニはMLBでナンバーワンの選手になりました。歴史的なスタジアムで観戦できたことは、人生の宝になりました。
(Full-Count編集部)