延長10回2死で力尽きた体力 足が攣って途中交代…左翼手の意地のバックホーム

上田西が延長10回タイブレークで、土浦日大に敗れた
上田西が延長10回タイブレークで、土浦日大に敗れた

延長10回、上田西の左翼手・中村太軌に次々と打球が飛んできた

 第105回全国高校野球選手権が6日に開幕し、第1試合では上田西(長野)が延長10回タイブレークで、土浦日大(茨城)に3-8で敗れた。吉崎琢朗監督は「上田西の野球ができたと思う。私があと少し、選手を強気にしてあげられれば」と、熱中症警戒アラート発令下での3時間に及ぶ熱戦を振り返った。

 この試合では「2番・中堅」で出場した黒岩大都外野手(3年)が足が攣ったため6回で交代。延長10回の守備では「1番・左翼」で先発出場していた中村太軌外野手(3年)が2度足を攣って交代した。この回だけで3連続を含む5本のヒットを捌き、そこまで蓄積していた疲労がどっと押し寄せた。指揮官は交代のタイミングについて「裏の攻撃の先頭バッターということで少し迷いがあった」と、苦渋の判断だったことを明かした。

 中村は足以外にも体を痛めていた。昨冬のタッチアップの練習中、利き腕の右肩を脱臼骨折し、手術する大怪我を負った。それでも、今夏のメンバー入りを目指して懸命なリハビリ生活を乗り越え、投げられるまで回復した。

 右翼で先発し、途中から中堅に回った木次志颯外野手(3年)は「中村は大怪我から這い上がってくる気持ちの強い選手です。自分ならあの怪我で挫折してしまう。人間的にすごい尊敬していて、最後のバックホームも惜しかった」と、アウトを狙った姿勢を称えた。

 さらに「中村が完全に足を攣っていない時から、心配して聞いても『大丈夫』って言っていました。できるだけレフトに寄っていたんですけど、どの打球もレフトの正面に飛んでしまった」と木次。「(長野県と)湿度が違ったと思うし、暑かった」と振り返った。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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