「攻撃中心」も阪神に屈辱3連敗 原監督は嘆き…現状打破に必要な“S級”の経験

巨人・原辰徳監督【写真:矢口亨】
巨人・原辰徳監督【写真:矢口亨】

好守の門脇をベンチに下げスタメン大幅組み替え

■阪神 5ー2 巨人(10日・東京ドーム)

 ここぞの場面でヒットを打つにはどうしたらいいのかは、野球の永遠のテーマかもしれない。巨人は8日から10日まで、本拠地・東京ドームで行われた阪神3連戦で3タテを喫したが、まさに“あと1本”が足りない展開が続いた。

 10日の3戦目に、原辰徳監督は大幅に打線を組み替えて臨んだ。24試合連続スタメンの好守のルーキー・門脇誠内野手をベンチスタートとし、一塁を守ることが増えていた主砲・岡本和真内野手は12試合ぶりに三塁手として先発させた。前日(9日)に代打で13号2ランを放っていた中田翔内野手は、「6番・一塁」で12試合ぶりにスタメンに名を連ねた。前日にスタメンを外れていた坂本勇人内野手も「2番・遊撃」で復帰した。

 原監督は「(中田翔は)昨日非常にいい1本を打ってくれているということもあるし、なんとか攻撃中心にという風な中でいったということですね」と説明した。“攻撃中心”を強調しなければならないほど、点が取れそうで取れない、もどかしい試合が続いていたのだ。

 しかし、この日も思い描いた通りにはいかない。3回には、先頭の長野久義外野手の左翼線二塁打をきっかけに先制したが、無死一、三塁から吉川尚輝内野手の二ゴロ併殺打の間に入れた1点のみで、試合の流れをつかむには至らない。7回に近本光司外野手の2ランなどで逆転され、8回には坂本の13号ソロで1点差に詰め寄るも、9回に原口文仁内野手の2ランで再び突き放され、万事休した。

 結局、巨人は阪神より2本多い9安打を放ちながら、スコアは2-5。原監督は「接戦だけれど1本出るか、出ないかというところですね。相手チームはいいところで1本出ている。わが軍はもう1本というところ。3戦ともそうでしたね。そこですね」と嘆いた。

38歳の長野は広島から復帰後初の猛打賞

 確かに、8回の攻撃では坂本のソロで1点差とした後、なおも1死一、三塁の同点機をつくったが、期待の中田翔がカウント2-2から、阪神2番手の右腕・加治屋蓮投手のカーブに空振り三振。そこで阪神が左腕の島本浩也投手にスイッチすると、原監督も売り出し中の20歳・秋広優人内野手にあえて右の代打・岸田行倫捕手を送ったが、三ゴロに倒れた。

 指揮官は、「3番・中堅」でスタメン起用した梶谷隆幸外野手が3打席凡退すると、6回の守備からルイス・ブリンソン外野手に代え、4打数無安打2三振1併殺の吉川も8回の守備からベンチに下げて、必死の抵抗を試みるも実らなかった。

 ここぞの場面で“あと1本”を出すには、どうしたらいいのだろうか。原監督は「そこが野球の難しさではあるけれどね。そこができるかできないかというところが、SなのかAなのかというところ。自分で打破しないといけないね」と語った。

 一方で、坂本は5打数2安打1打点。2日前の同カードで右太もも裏を気にするしぐさを見せ途中交代し、この日は3回に敵失で出塁した時も、5回に中前打を放った時も、全力疾走がままならない状態だったが、フル出場で奮闘した。38歳の長野も「8番・右翼」で先発して4打数3安打と打棒を振るい、広島から5年ぶりに復帰した今季、初となる猛打賞となった。

“S級”の働きをした、経験が豊富なベテランを先頭に、もう1度現状打開に挑む。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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