3失点したら勝てぬ援護率「やばくないか?」 中日、規定超えた3投手が負け越しの悲劇

中日・高橋宏斗(左)と柳裕也【写真:荒川祐史】
中日・高橋宏斗(左)と柳裕也【写真:荒川祐史】

得点力不足に苦しむ中日…柳の援護率は12球団ワースト

 中日の柳裕也投手は13日、バンテリンドームで行われた広島戦に先発。9回を投げてノーヒットノーランも、援護がなく降板。チームはサヨナラ勝ちしたものの、力投した右腕に勝ち星は付かなかった。柳の援護率は12球団ワーストの「2.66」。同2位は高橋宏斗投手の「2.94」と、先発投手を援護できていない。(数字は15日終了時点)

 セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを参照すると、援護率を示す「RS/9」(16日時点)では、中日右腕2人だけが援護率2点台。柳は7月29日時点では3点台前半だったが、30日の巨人戦(7回無失点)でも援護はなく、ついに2点台に突入。防御率(2.90)よりも援護点が少ないという計算となる。規定投球回を超えた投手で一番援護点が多いのは戸郷翔征(巨人)の「4.96」で、2点以上の差がついている。

 9回ノーノーで降板した際には、ネット上で「援護ない呪いかかってるやろ」「結構やばくないか?」「なんでや……」「援護してあげて」「9回ノーノーで勝てないとか酷すぎるだろ」と嘆きの声も上がっていた。

 チームは今季、細川成也外野手が打線に加わったものの、新助っ人たちが振るわず、得点はリーグワーストの305。近年課題の得点力不足から抜け出せていない。同指標では、小笠原慎之介投手も「3.30」でリーグ5位となっている。リーグで規定投球回を超えている12投手のうち、負け越しているのは中日3投手だけ。奮闘する投手たちをなんとか援護したいところだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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