英国誌までも激論…大谷翔平は「本当に史上最高?」 専門家が示した独特な“異論”

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

「スぺクテーター・ワールド」が米国の専門家3人にインタビュー

 エンゼルスの大谷翔平投手は、メジャートップタイの43本塁打を放つなど躍動している。その活躍に、1828年に英国で創刊された権威ある週刊誌「スペクテーター」誌の世界版で、米国の政治・文化・社会などを取り上げる「スぺクテーター・ワールド」が「オオタニは本当にGOAT(史上最高)か?」として米国の専門家3人にインタビューした。

 英国誌までもが注目した二刀流。MLBの公式歴史家ジョン・ソーン氏は「これだけは言わせてください。ダーウィンは、すべての種において特殊化は不可逆的な潮流だと論じた。その彼の目の前に二刀流オオタニが飛んできたのです」「オオタニを他の選手と比べることはできないかもしれない。ベーブ・ルースとでさえ、です。彼(大谷)は、まだ野球が新しかった時代の、独立戦争前の二刀流スターたちとしか比較できないかもしれない」と偉業を称えた。

 一方、50年近く野球を取材し続けている米スポーツ局「ESPN」のティム・カークジャン記者は「オオタニは史上最高の選手ではない。まだそこには到達していない。だが彼は最も並外れた選手で、最も才能ある選手だが、まだ史上最高と言われるにはキャリアが足りない」と“伸びしろ”を強調する。

 レッズとナショナルズでGMを務めたMLB専門家のジム・ボウデン氏は「オオタニはMLB史上最も才能ある選手で、球界で今まで誰も見たことがないような最高のシーズンを謳歌している。真のユニコーンだ」「我々が生きている間にこれだけの規模の二刀流選手が出てくる可能性は非常に低い」と最大級の賛辞を送った。

 そんな中でもカークジャン氏は「選手たちの健康が重視される今の時代では(二刀流選手時代が来ることは)ない。若手投手の中で、登板しない日にDHができる選手はいると思うが、カギは両方を続けることだ」と大谷の“凄さ”を強調。MLB傘下のチームは投手と打者を育成するが、ハイブリッドは育成しないことに言及し「マイナーリーグ時代、選手を2年間打たせずにメジャーで打たせようとしても、それはあまりに難しい。これができるのはオオタニだけ。だからこそ彼は独特な存在で、球界で一番のスターで、球界で一番の選手で、一生に一度の才能なのです」とした。

「オオタニはユニコーンでGOAT(史上最高)だが、今後どうなっていくのか。それは球界にとって、レッドソックスがヤンキースにルースを売った時以来の最も重要な疑問だ」と同誌。その注目度は増すばかりだ。

(Full-Count編集部)

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