甲子園Vまであと1勝…慶応の応援なぜ凄い? 系列校も“後押し”、「先生」にエールも

慶応が決勝戦で仙台育英と対戦する
慶応が決勝戦で仙台育英と対戦する

107年ぶり2度目の優勝へ、今春選抜で破れた仙台育英との決勝戦に挑む

 第105回全国高等学校野球選手権記念大会で、慶応(神奈川)が旋風を巻き起こしている。21日に行われた土浦日大(茨城)との準決勝に2-0で勝利し、103年ぶりの決勝進出。凄まじい一体感で後押しするアルプススタンドの応援も話題となっている。

 老若男女、全国各地から甲子園に慶応の“大応援団”が集結する。野球部がすごいのは言うまでもないが、この大応援もとんでもない。ブラスバンドの演奏、応援指導部の声出し、チアリーダーのダンスに乗せ、青色と赤色のメガホンが揺れる。得点時に響く「若き血」は球場を異様な空気に包み込む。

 慶応は男子校だが、なぜこのような光景が生まれるのか。チアリーダーは系列の女子高のバトン部が担当。そんな縁もあって女子高出身者も“母校”の応援に余念がない。一貫校だけに、試合前や5回終了後のクーリングタイムにはアルプス席のあちらこちらで“同窓会”も。また森林貴彦監督は小学校(幼稚舎)の教諭を務めていることもあり、「先生」に声援を送る可愛らしい小学生の姿も目立つ。

 慶応高同窓会が21日夜に発売した決勝のチケット約3000枚は、わずか数分で完売した。それほどまでに、OBの応援熱は高い。元々、六大学野球の人気が高く、応援歌に耳馴染みのある慶応卒業生は多いが、ここぞとばかりに甲子園でも声を揃えている。

 決勝の相手は、今春の選抜で延長戦の末にサヨナラ負けを喫した仙台育英。1916年以来、107年ぶり2度目の優勝へ――。最高の舞台に立つ選手たちを、大応援団が後押しする。

(町田利衣 / Rie Machida)

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