現れた源田超えの“新星” 異次元の守備範囲…覚醒した25歳の衝撃数値「9.3」

楽天・村林一輝【写真:矢口亨】
楽天・村林一輝【写真:矢口亨】

楽天・村林は規定守備イニング未達もUZRは9.3…源田の5.5を上回る

 楽天に新たな“名手”が誕生しそうだ。高卒8年目の25歳、村林一輝内野手が守備で高い指標を叩き出している。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp//a>)のデータによると、守備全般での貢献を示すUZR(Ultimate Zone Rating)の指標は遊撃で9.3。規定守備イニングには到達していないが、球界の名手、西武・源田壮亮内野手を超える数字になっている。(記録は4日時点)

 村林は大阪府立大塚高から2015年ドラフト7位で楽天に入団。二塁、三塁、遊撃を守れるユーティリティとして早くから出場機会を得たが、これまでは守備固めや代走としての出場が多く、昨年までの7年間で通算17安打にとどまっていた。

 しかし今季は73試合出場で55安打、打率.267をマーク。シーズン途中から遊撃のポジションを手にし、1、2番を任されることも多い。8年目にしてついに覚醒の時を迎えている。

 その守備力は折り紙付きだ。規定守備イニングには到達していないが、遊撃手として405回2/3を守ってUZRはリーグトップの9.3。2位は源田の5.5で、球界きっての名手に差を付けている。1000イニングあたりのUZR値に換算した「UZR1000」でも、源田の8.4を大きく上回る23.0となっている。

 加えて、グラウンドのどのゾーンの打球をどれだけアウトにしたか、守備範囲の広さを表す数字でもある指標「RngR(range runs)」でも、村林は7.9で1位。4.7で2位の源田に差を付けている。課題の打撃が向上し、持ち前の守備力に一層磨きがかかった村林。今後の飛躍が楽しみだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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