中日の“10失点続投”にバウアーが持論 「言いたいことたくさん」驚いた文化の違い

DeNAのトレバー・バウアー【写真:荒川祐史】
DeNAのトレバー・バウアー【写真:荒川祐史】

1イニング62球を投げ続け10失点の近藤へ「落ち込まないで、続けるんだ」

 DeNAのトレバー・バウアー投手が自身のYouTubeチャンネルを更新し、中日の近藤廉投手への思いを改めて語った。近藤は8月25日のDeNA戦の9回に登板し、1イニング62球を投げ続けて10失点。バウアーは「本当にかわいそうだと思った。言いたいことがたくさんある」と持論を展開した。

 同日に先発して8回2失点で10勝目を挙げたバウアーにとって、それは驚きの光景だった。中日は2-8の9回に4番手として近藤をマウンドに送った。2年ぶりの1軍登板だった左腕は、いきなり2連打で1点を失うと立ち直ることができない。失点を重ねてもベンチは動かず、この回8安打を浴びて10点を失いながら1イニングを投げ切った。

 バウアーは「個人的に説明すると、僕が初めてドラフト指名された2011年、登板日の朝に代理人から電話があった。今日いい結果を出せば大リーグから呼ばれるかもしれないと。それが1回2/3を投げ12被安打10失点。ひどいやられよう。僕は近藤投手に励ましの言葉を送りたい。近藤投手、落ち込まないで、続けるんだ。世界最高の選手でもそういう時はある」と自身の経験を重ね合わせた。

 その上で「なぜ野手に変えなかったのか不思議だった。こんな時米国では、試合終了まで野手が投げる。リリーフ投手が立たされて、ただ恥をかくなんて滅多にない。日本では野手は投げない。米国でもそうないことだが、普通これだけ点差があると攻撃側が追加点を取りたくないと思う。文化の違いかな。日本では違うんだね。日本では最後まで一生懸命試合をする。度々メジャーでは、点差が離れると手を抜くことがあるかもしれない」と指摘した。

「僕は監督になったことはないし、批判したいのではない。考えを述べただけ。こんなことは初めてで新しい経験だった」とバウアー。これにはファンも「バウアー選手自身でも短いイニングでの10失点を体験していたからこそのものだと知って、なおのこと言葉の重みを感じました」「中日の野球に対してバウアーの見解も出してくれるのは本当に興味深い」「メジャーと日本の野球に対する価値観の違い、考え方の違い知れてとても良かったです」と反応していた。

(Full-Count編集部)

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