12球団最悪の“弱点”も…たった1年で大逆転 復活した30歳のリーグ断トツ数値「11.8」

ロッテ・藤岡裕大【写真:荒川祐史】
ロッテ・藤岡裕大【写真:荒川祐史】

ロッテ藤岡は指標「wRAA」でパ遊撃手断トツの数値をマーク

 昨季パ・リーグ5位に終わったロッテは、ここまで2位。今季就任した吉井理人監督の元、2年ぶりクライマックスシリーズ進出へ歩を進めている。昨年“泣き所”になったのは遊撃手だったが、今季は大きく改善。セイバーメトリクスの指標で、6年目30歳の藤岡裕大内野手がパの遊撃手で圧倒的な数値を残している。(数値は17日終了時点)

 セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、リーグの平均的な打者に比べてどれだけチームの得点を増減させたかを示す指標「wRAA」で、ロッテは昨年、遊撃手で12球団ワースト。「-20.5」で、トップだったソフトバンクの「21.7」と比較して「42.2」もの差があった。

 藤岡の昨季成績は28試合で打率.176、0本塁打。入団5年目で自己ワーストの数字が並んだ。しかし今季は83試合で打率.279(338打数77安打)をマーク。規定打席には達していないものの「wRAA」11.8は、2位のマーウィン・ゴンザレス(オリックス)の「1.7」に大差をつけている。

 チーム全体でも遊撃手はロッテが「9.1」で断トツ。2位のオリックスは「-2.0」だから大きな開きがある。今季のロッテの遊撃手は藤岡の他にも、ドラフト2位ルーキーの友杉篤輝内野手らが貢献したことが分かる。

 ロッテは守備全般での貢献を示すUZR(Ultimate Zone Rating)でも、遊撃は7.5で2位。内野の要である遊撃手が攻守に貢献していたことも2位に躍進している要因の一つだろう。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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