森友哉も若月健矢も「2番手じゃない」 V3目前…山本由伸が明かすチームの“化学変化”

オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】
オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

山本由伸は今季21試合目で初めて森友哉とバッテリー

 新しい発見の連続に、目を輝かせる。オリックスの山本由伸投手は、9月16日に本拠地の京セラドームで行われた楽天戦で、森友哉捕手と初めてバッテリーを組んだ。開幕から20登板連続で若月健矢捕手とバッテリーを組んでいたが、試合直前に若月が「特例2023」で出場選手登録を抹消。2月の宮崎春季キャンプ以来、森のミットに向かって投げ込んだ。

 結果は7回9安打3失点(自責2)で敗戦投手となった。それでも山本の表情は明るい。「試合なので、真剣なのはもちろんですけど。でも、めちゃくちゃ楽しかったですよ。元々、組んでみたかったので、実際に組めて楽しかった」。笑顔で振り返った。

 3連覇を狙うチームは“化学変化”が起こっていた。本拠地から帰路につく山本は立ち止まり、前髪をかき分けて言う。「僕はずっと若月さんと(バッテリーを)組んで、成長させてもらった。ピッチャーから見て、捕手が変わると配球のパターンも新しいものが出てくる。だから、また新しい部分を学べる」。中嶋聡監督がこだわりを見せる“捕手併用制”が生きている。

 エースは力強く断言する。「森さんも若月さんも『2番手』じゃない。どっちも1番。今、オリックスの投手陣すごく良い成績ですけど、捕手陣のおかげでもあるので」。競争が相乗効果を生んでいる。

 チームは19日のロッテ戦に勝利し、優勝マジックを2とした。3連覇に王手をかけ、20日に勝利すればリーグ3連覇が決まる。「ファンの方も少しずつ増えて、今は満席になっている。外野1番奥の席からも、僕たちの野球を楽しんでくれるファンがいる。すごくありがたい。新しく応援してくださるファンにも(胴上げを)見てほしい」。鍛錬を積んだバッテリーが、歓喜を呼ぶ。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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