森友哉が持つ“2つの顔” イメージと「全然違う」…山本由伸が笑顔で証言「厄介ですよね」

オリックス・森友哉【写真:荒川祐史】
オリックス・森友哉【写真:荒川祐史】

山本由伸、森友哉は「センス+努力の選手」

 18.44メートル先にある“2つの顔”をマウンドから見つめ、活躍を信じていた。オリックスをリーグ3連覇に導いた森友哉捕手は、昨オフに西武からFA移籍で新加入。新天地でも躍動を“確信”していたのが、エースの山本由伸投手だった。

 2017年からの6年間、山本は“強打者”の森を警戒していた。左打席から繰り出す豪快なスイングをマウンドから見て「本当に厄介ですよね(笑)。あれだけ(豪快に)振れないじゃないですか?」とスタンドまでスイング音が聞こえてきそうなフルスイングに、驚きを隠せない。

 170センチ、85キロの体格から、持ち前の長打力と高いコンタクト力を兼ね備える森。西武在籍時の2019年には首位打者のタイトルも獲得した好打者は「(野球)センスのタイプだと思っていたんですけど、実は全然違った。努力の人でした」と山本が証言するように研究熱心で、自身の打席映像や配球分析などを熱心に見直すという。

 山本は少しはにかみながら「みんなが思っている感じと全然(性格が)違う。ものすごく真面目で、センス+努力の選手。しかも、めちゃくちゃ1試合に熱い」と3歳上の先輩を語った。

オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】
オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

森友哉が“古巣”を相手に練った対策

 今季、山本と森が初めてバッテリーを組んだのは9月16日の楽天戦(京セラドーム)。試合直前に若月が「特例2023」で出場選手登録を抹消となったことも背景にあった。山本と森は、2月の宮崎春季キャンプではコンビを組んだことがあったが、それ以降は山本と若月のバッテリーでシーズンを乗り越えてきた。

 16日の試合は7回3失点(自責2)で敗れたが、山本は「元々、組んでみたかったので、楽しかったですよ」と充実の色を見せていた。山本は24日の西武戦(京セラドーム)でも森とバッテリーを組み、7回103球3安打無失点の好投で15勝目をマーク。“リベンジ”に成功した。

 快勝後、森は力強く語った。「前回できなかったことをまずしようと考えて。(前回は)何ができなかったのかなと考えていました。今回はいろんな球を勝負どころで使えましたし、(右打者の)インサイド(内角)やフォークも使えました。イメージ通りの打ち取り方ができたと思います。フォークをケアしてくるだろうなと考えて、直球で押せるところは押しました」。打者の性格も熟知する“古巣”を相手に、対策を練って挑んだ2人で勝ち切った。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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