大谷翔平に残された“ルース超え”の偉業 まだまだ大差…浮かび上がる偉人の壁

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

野手としてWAR14.1…驚異的だったルースの記録

 メジャーリーグでの6年間で38勝、171本塁打を積み重ねたエンゼルスの大谷翔平投手は、これまで何度も“野球の神様”ベーブ・ルースと比較されてきた。「すでに比較は終わった」との声もあがるが、両者の成績を見ると、まだまだ大谷の“ルース超え”に期待がかかる。

 今季の大谷は44本塁打を放ち、日本選手として初の本塁打王を獲得。さらに、史上初めて2年連続のダブル2桁(10勝&10本塁打)達成した。MLB公式のサラ・ラングス記者は、ルースへの敬意を持ちながらも「オオタニさんとルースとの比較は、今の時点ではもう終わったこと」と話すなどしていた。しかし、記録を見てみると、いまだ大谷が抜いていない異次元の成績がある。

 打者としてのシーズンキャリアハイを比較すると、本塁打と打点では大谷の46本、100打点(2021年)に対し、ルースは60本、164打点(1927年)と驚異的な記録を残している。さらに、ルースはOPSも1.379(1920年)、野手としてWAR14.1(1923年)を記録した。大谷の今季はOPS1.066で、WARは二刀流で10.0。いかにルースが異次元の数値を残したかが分かる。

 ルースは投手としても、1916年に23勝、1917年に24勝を挙げている。ただ、同年はそれぞれ先発メインで40登板、300イニング以上投げており、大谷がプレーする現代の野球では現実的ではない値だ。

 ルースは22年のキャリアで40本塁打以上を11度、50本塁打以上を4度記録し、通算714本塁打を記録した。大谷は40本塁打以上を2度記録しているが、ルースと比べると大差だ。7年目を迎える来季は、右ひじの手術の影響で打者に専念する予定。ルースが残してきた偉大な記録を、また塗り替えることはあるだろうか。

(Full-Count編集部)

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