防御率1点台支えた“一級品の剛速球” TJから復活し球速増…阪神24歳の「16.7」

阪神・才木浩人【写真:矢口亨】
阪神・才木浩人【写真:矢口亨】

阪神の才木、2桁勝利には届かずも…直球は球界トップクラス

 阪神の才木浩人投手は、今季19試合に登板し、8勝5敗、防御率1.82の好成績を残した。8月に一時離脱し、初の2桁勝利には届かなかったが、24歳が投じるボールは一級品。データにもそれが表れている。

 セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、100イニング以上投げた投手の中でwFA(ストレートによる失点増減の合計)は「16.7」をマークし、山本由伸(オリックス)の21.8に次いで12球団2位となっている。

 投球割合も57.7%と高く、防御率1点台の好投を支えている。直球の平均球速は149.4キロで、右肘のトミー・ジョン手術明けの昨季から2.1キロ増加。怪我をする前よりも、平均球速は増している。今季100イニング以上投げた投手の中では山本、高橋宏斗(中日)、トレバー・バウアー(DeNA)投手らに次いで7位となっている。

 昨年は怪我明けということもあって、9試合の登板に終わったが、フォーク100球当たりの失点増減を示す「wSF/C」は5.06。40イニング以上を投げた投手の中では12球団トップの数値だった。今季も1.29で、100イニング以上投げた投手の中では11位の高数値を記録した。

 18年ぶりのリーグ優勝を決めた巨人戦でも先発を任され、7回1失点の好投を見せた。クライマックスシリーズでの活躍にも期待が集まる。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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